当院の治療

栄養療法

からだを構成するもの

からだを構成するもの

我々の身体を構成するのは約60兆個とも言われる細胞です。それら各組織の細胞は常に破壊と新生を繰り返しており、正常な状態を保とうとします。これをホメオスターシスと言いますが、破壊より新生が亢進している状態が成長で、逆に破壊の方が亢進しているのが老化と言えるかも知れません。そして何らかの原因でこのホメオスターシスに異常を来した状態が全ての病の出発点です。
そのホメオスターシスを正常に保つために必要なものが「栄養」です。栄養と言うと、あまり治療には役立たないような印象を受けますよね。薬剤の方が効きそうなイメージがありませんか?確かにそれは否定できませんが、ホメオスターシスの観点から見ると、薬剤は症状を止めるためにホメオスターシスを狂わせているとも捉えられます。その結果出現するのが副作用ですね。ですから適切な栄養を摂取する方が安全かつ根本から症状を改善できると言えます。

栄養指導の重要性

我々人間は栄養を口から摂取して腸で吸収させる動物です。病の出発点がホメオスターシスの乱れで、それを正常に保つのが栄養だとすれば毎日の食事がいかに大切かお分かり頂けると思います。食事を抜いたり、内容が偏ったりしてしまうのは、自ら病を引き寄せているようなものです。
栄養療法とはつまり、「必要な栄養を摂り不要な栄養を制限する」という治療法です。ですから、栄養療法では食事指導が必須となるわけです。

どんな病気に効くの?

全ての病はホメオスターシスの異常から引き起こされるので、適応病態はとても広いです。慢性疲労や肩こり、頭痛、不眠やイライラなどあまり病気として扱われないものも守備範囲ですし、難治性のアレルギー性疾患や癌予防にも適用されています。
例えば慢性の頭痛があって乾燥肌で冷え症、という女性は結構多いと思いますが、それに対し痛み止めと保湿クリームとカイロで対処していませんか?決して間違ってはいませんが、これらの症状には恐らく鉄分不足が関与しています。また、睡眠時間は十分なのに疲れが取れない、会議に集中できず仕事の効率が悪い、なんて男性諸氏もみえると思います。市販の栄養ドリンクや缶コーヒーで気合いを入れた気になっていませんか?これらは恐らくビタミンB群の不足が関与しています。

どんな病気に効くの?

また、糖尿病や高血圧症、高脂血症などの生活習慣病はその名の通り生活習慣が原因ですから、まさに栄養療法が活躍する格好の舞台です。血糖値を下げる薬や血圧を下げる薬の投与はいわゆる「数字合わせ」で決して根本治療とは言えません。現代人が抱える症状は多種多様になり、根本を見つめる機会が少なくなっているように思えます。症状を産み出すのは、細胞の不調=栄養の過不足だと知ることが大事だと思います。

どんな病気に効くの?