はりの部屋

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在宅ワークの影響

新型コロナウイルスの影響で在宅ワークとなり、眼精疲労を感じる方が増えているようです。

パソコン作業やスマホを見る時間の増加が、少なからず影響しています。

 

東洋医学的に考えてみます。

まずは「陰と陽」の視点から。

陰と陽を分類すると
陽…熱、火、上、動
陰…寒、水、下、静
といった感じです。

 

パソコンやスマホの画面からの光刺激は、神経をたかぶらせます。神経がたかぶる=興奮状態は、動的なので「陽」と考えられます。

長時間この状態が続くと、身体のバランスは陽に傾いていきます。陽に傾くと、反対の「陰」は減ります。

陰には水が分類されていますね?

陰が減るということは潤す働きが減る、ということでもあります。

そのため、「目が渇く」という症状が出てきます。

 

次は内臓の視点から。

「五臓六腑にしみわたる」の五臓六腑が内臓で、とくに「五臓-肝・心・脾・肺・腎」が重要と考えます。

目への光刺激は、五臓の心(しん)に負担をかけます。

心は「陽中の陽」と表現されるように、陽の要素がとくに強い内臓で、負担がかかるとさらに陽が強くなる性質があります。

パソコンやスマホの光刺激→心に負担がかかる→バランスが陽に傾く

となります。

目が血走っている状態は、心に負担がかかっていることを表しています。

 

また、パソコン作業は目の焦点がずっとモニターに合っています。

これは目の筋肉が常に固定された状態。

身体でもずっと同じ姿勢を取り続けるとしんどいですよね。目の筋肉がこの状態になっているんです。

そして、筋肉と関係が深い五臓は、「肝」です。

目の「筋肉」に負担をかけることで、肝に負担がかかり、他の筋肉にも影響が及びます。

その結果、肩こりや腰痛、背中の痛み、といった筋肉の問題が出てくるんですね。

 

以上をまとめると、

パソコン作業やスマホを見る時間の増加は、身体のバランスを「陽」に傾け、

内臓では、「心や肝」に負担をかけます。

 

対策としては、

・1時間に1回は席を立ち、身体を動かす

目や頭を酷使すると、気が上っていきます。適度に身体を動かすことで、上に上った気を全体にめぐらすことができます。

気が上に上ったままだと、めまいや頭痛を引き起こすこともあります。

・目の焦点距離を変える

極端に近くを見たり遠くを見たりして、目の焦点距離を変えることで目の筋肉をストレッチすることができます。

・夜は目を休める

夜は陰の時間帯。夜はパソコン作業やスマホはできるだけ減らし、遅くても日付が変わる前には就寝しましょう。

 

もちろん、鍼治療で身体を整えるのもおすすめです(^_-)-☆

2020年5月16日 土曜日

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もう夏です

5月5日は「立夏」でした。

 

暦ではもう夏なんです。

実感では、まだまだなんですが…(*^^*)

 

夏は陽気が盛んな季節。

「陽」には、活動的、熱、外、上といった要素がありますので、エネルギーが外へ外へと向かっていきます。

自然に目を向けると、緑が生い茂り動物たちが活発に活動していますね。

 

季節が変われば、私たちの生活もそれに合わせて変化させないといけません。

心身ともに活動的にして、身体の氣血をめぐらせてあげます。

氣血というと分かりにくいですが、エネルギーと栄養、と考えてください。

氣血がめぐらないと、気持ちがふさぎ込みがちになったり、胃腸の働きが悪くなったり、筋肉がこわばりやすくなります。

 

そこで、養生法としては適度に身体を動かすことです。

おすすめはランチ後のぶらぶら散歩です。

ポイントは、筋肉を鍛えよう、運動してしっかり汗をかこう、ではなく「ぶらぶらとリラックスして歩く」ことです。

 

また、活動的なことは日中に行いましょう。

夜にウォーキングや運動をされる方がいらっしゃいますが、本来「夜は陰の時間帯」

ゆったり過ごすことがおすすめの時間帯です。

 

最近は、外出自粛要請があり家にこもる時間が増えました。

ストレスを感じイライラも増えるかもしれませんね。

これも、氣血をめぐらすことができないからなんです。

感染しないことは最優先事項ですが、氣血をめぐらすことも大切なので、なんとも悩ましいですね。

 

三密を避けて、太陽の光を浴びながら適度に身体を動かす工夫をしてみてください。

 

もちろん、鍼施術でも氣血をめぐらすことができます。

適度な運動と組み合わせると効果がアップ!

2020年5月9日 土曜日

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ステイホーム週間におススメ

今年のゴールデンウィークは、ステイホーム週間。

 

休校延長に外出自粛などで、心身のストレスが高まりますね。

また、テレワークで通勤がなくなり家では座っていることが多く、身体を動かす機会が減っている方もいるのではないでしょうか?

 

イギリスのダービー大学の研究では、

「自然とのふれ合いにより、副交感神経は活性化する」

と報告されています。

 

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

車でいうとアクセルが交感神経で、ブレーキが副交感神経と例えられます。

活動的なことをしていたり精神が緊張しているときは交感神経が優位となり、リラックスしているときは副交感神経が優位になっています。

 

東洋医学的に捉えると、交感神経は「陽」で副交感神経は「陰」に分類されます。

緊張感や高ストレスの状態が続くと、身体は陽に傾きやすくなります。

その影響で、頭痛や肩こり、イライラ、耳鳴り、腰痛、睡眠障害などが出ることがあります。

 

自然とふれ合い副交感神経を活性化させる、ということは

「陰を増やし、陽に傾いたバランスを整える」ことにつながります。

森や公園をぶらぶらと散歩してみるといいですね。

ただし、三密は避けてくださいね(^_^)

 

ここでのポイントは、「ぶらぶらと散歩する」ということ。

汗をダラダラかくような運動や筋トレを意識した運動ではなく、「身体を動かす」ことを目的にしてください。

 

また、この自然とのふれ合いは「偽物の自然」でも効果があるといわれています。

外出は控える、という方は、

PCやスマホの待ち受け画面を自然風景にしたり、スピーカーから川のせせらぎや風の音を流すのもOK。

 

不安や緊張が高まる今こそリラックスして、心身の健康を保ちましょう!

2020年5月2日 土曜日

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16日からはじまりました

4月16日から「土用」の時期に入りました。

 

土用は、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を指します。

5月5日は立夏で、暦ではもう夏になります。

 

土用は、次の季節に向けて身体を整える時期です。

今は春から夏モードの身体に整えている段階なんですね。

 

この時期、とくに気をつけていただきたいことがあります。

それは

.

.

.

お腹に負担をかけないこと

です。

 

身体を次の季節に整えるために、ある内臓が働きます。

それは「脾」です。

 

「脾」と言われてもピンとこないですよね。

ここでは、胃だと思ってください。

 

夏モードに切り替えるために「胃」が

がんばっているところに食べ物の消化活動が加わると、

さらにがんばらなければいけません。

がんばり過ぎて疲弊してしまうと、

身体を夏モードに切り替えることができません。

結果、夏を迎えて体調を崩すことになってしまいます。

 

そこで注意することは、食べ物の質と量です。

量は、昔から「腹八分に医者いらず」

と言われるように満腹にしないことが大切です。

が、この時期は「腹七分」でもいいくらいです。

3食とも少しずつ減らすか、1食抜くのもいいでしょう。

お酒も控えてくださいね。

 

質は、甘いものや脂っこいものを控えましょう。

味が濃いものや添加物が多いものも避けたいですね。

理想は、旬で新鮮なものを摂ることです。

春キャベツなんかは良いですね。

 

これら全てを毎日できればベストですが、

実際はなかなか難しいですよね。

まずは、できることから試してください。

 

 

2020年4月18日 土曜日

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腰痛と立ち仕事

立ち仕事で腰痛に悩んでいる方は、割と多いようです。

ハイヒールを履く女性の方ですと、余計負担がかかりますね。

 

東洋医学的には、立ち仕事と腰痛には関係があるんです。

古代中国では、労働の種類を5つに分類しました。

久行(きゅうこう)、久視(きゅうし)、久座(きゅうざ)、久臥(きゅうが)、久立(きゅうりつ)

の5つで、五労(ごろう)といいます。

 

その一つ、「久立」

が立ち仕事のことです。

五労は、「肝・心・脾・肺・腎」の五臓とそれぞれ対応しており、

久行は肝、

久視は心、

久座は脾、

久臥は肺、

久立は腎、

と深い関係にあります。

 

各内臓には関連する身体の部位があり、

腎は

腰、骨、歯、髪の毛、膀胱

などと深い関係があります。

そのため、長時間の立ち仕事によって腎に負担をかければ、

腎と関係する腰にも問題が出てくると考えられます。

 

骨とも関係していますので、

腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症なども関係してくるでしょう。

膀胱と関係するのは、現代医学とも共通しますね。

 

古代中国では、内臓とつながっている経絡(けいらく)が、

身体の中を流れていると考えました。

経絡とは、エネルギーや栄養が流れる道路だと思ってください。

背中・腰・おしり~もも・ふくらはぎの後ろ側

には膀胱の経絡が通っています。

 

そのため、ハイヒールをはいて常にふくらはぎが緊張した状態ですと、

ここを通る経絡を通して腰にも影響します。

また、腎は身体の水の源となる臓です。

そのため、腎に負担がかかると身体の水はけが悪くなり、むくみとなって現れます。

 

ただし実際には、身体への影響はこのように単純ではなく複合的なものです。

・食事の内容

・睡眠

・精神的なストレス

などもお聞きしながら、多面的な視野でお身体の状況を把握していきます。

2020年4月4日 土曜日

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