院長室

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病は足から

健康教室は再開の運びとなりましたが、徒手編は密着する

ことになるため少し慎重に判断致します。次回のテーマは

「足ゆびをまわす」ですが、ちょいと触りだけでも。

 

足は身体の一番下にあり、まさに土台の役目をしています。

土台と言ってもただ支えるだけではなく、歩行という大変

重要な役割を担っています。効率よく歩くために色々な

仕組みが備わっているのですが、その大きな柱が足裏の

アーチ構造です。

 

足裏にアーチがあることでバネ作用を有することになり、

歩行時に前に押し出す力を産みます。また衝撃を緩和する

作用にもなるので、上方への負担を減らします。もしこの

アーチがなくなったらどうでしょう?

 

蹴る力が落ちて、小股歩行になり腰は曲がります。衝撃

緩和作用が落ちれば、足首や膝、腰、頚とさばき切れない

負担がどんどん上へ伝わります。つまり腰痛や肩コリの

原因が足だった!なんて可能性があるわけですね。

 

もちろん足だけで解決するわけではないんですが、症状

が出ている部位ばかりに目が行きがちで、足はないがしろ、

というか無視されていることが多いです。むしろまず

自身の足をチェックしてスムーズな歩行を心掛ける方が

メリットは大きいと思います。

 

ウチでフットケア商品として扱っているインソールやサン

ダルは、この足裏のアーチを効かせやすくするための

ツールです。さらに健康教室でお伝えするセルフケアなど

を併せると尚、効果的です。足の機能が増すと循環がよく

なりむくみの解消に繋がったりもするので至れり尽くせり。

うん、なんか宣伝が上手くなった気がする。え?胡散臭い

だけ?(笑)

2020年6月18日 木曜日

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気圧病

ついに梅雨入りし、いやーな時期がやって来ましたね。その

いやーになる原因のひとつに気圧変動による不調が挙げられ

ます。雨天前に頭痛が出るとか、低気圧に伴いめまいやむくみ

が悪化するとか…。

 

これらを総じて気圧病なんて言ったりしますが、意外と確立

した治療法はありません。酔い止めの薬が効くこともあるよう

ですが、もちろん対症的なものです。漢方薬では五苓散を

はじめとした利水剤が効果を発揮するので、この時期だけ

服用するという方もみえます。

 

さて、その原因は一体何でしょう?以前は大丈夫だったけど

ここ数年その傾向が、なんて場合もあるので先天的なものでは

ないと思います。上記の利水剤が効果的という場合は体内の

水分代謝に問題があるということで、これは栄養学的には

タンパク質代謝に影響を受ける事象です。さらにタンパク質

代謝はビタミンB群に影響を受けるのでここでもビタミンB群

の重要性が注目されます。

 

とは言え、すぐにビタミンB群が増えるわけではないので別の

視点からのアプローチもあった方がいいです。一つは頚椎の

問題。頭蓋骨と第1頚椎周囲の筋肉のこわばりがあると関節

の可動にも影響が出て結果的に髄液循環に障害が出ることが

あります。そうすると頭蓋内圧が上昇して頭痛やめまいが

出ます。暑くなったからと言ってシャワーで終わらせないで、

しっかり湯船に浸かり首をしっかり温めることが肝要です。

 

もう一つ。血液やリンパの巡りは自律神経の影響も受ける

ので、それを調整するのも効果的です。一番身近で簡単なのが

温冷浴です。熱い湯船に浸かるのと冷たいシャワーを浴びる

のを交互に行います。最後は「冷」で終えると良いです。

“ぬるい”くらいでは刺激にならないので“ひゃっ”となるくらい

の冷たさで。ここは自分に厳しく行きましょう。(笑)

 

そう、結構入浴時間は治療に使えます。リラックスにもなり

ますしね。入浴時間くらいは他のことを忘れて、自身の

ケアにあててください。

2020年6月15日 月曜日

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漢方薬解説-16 人参湯

さて柴胡剤が一段落付いたところで、次の重要生薬関連処方を

紹介いたします。柴胡剤(9番、10番、12番)にも配合

されていた人参(ニンジン)です。人参はみぞおちの痞え感や嘔気

に対して効果があるので守備範囲がかぶる柴胡と併用されたの

ですが、今度は人参を主薬とした処方群です。あ、ちなみに

キャロットとは別ものです。念のため。

 

・人参湯(ニンジントウ 32番)

構成:人参3g+蒼朮3g+甘草3g+乾姜3g

 

4種の生薬のみで構成されるシンプルな処方です。4種均等に

配合されていますが、主役は人参+蒼朮です。蒼朮は17番など

で登場した水分代謝改善剤であり、鎮痛効果もあり、と各方面で

重用される生薬です。人参とタッグを組むことで悪心嘔気を

抑える効果を高めます。このタッグはとても多くの処方に組み

込まれています。

 

人参湯で着目すべきは乾姜(カンキョウ)です。消化器系の薬、と

いうより温める作用を目的として配合されることが多いです。

なので、32番は悪心嘔気、胃部の痞え、そして冷えが対象

となる処方です。西洋薬にはない効能なので、とても重宝します。

そして、似たような構成をしているのが

 

・四君子湯(シクンシトウ 75番)

構成:人参4g+蒼朮4g+茯苓4g+甘草1g+大棗1g+生姜1g

 

です。“単独で使用されることは少ない”などと評されることが

多い不遇の(笑)処方ですが、32番より人参+蒼朮の用量は

多いですし、これまた嘔気やめまい、動悸に効果がある茯苓

まで配合されていますから、十分使える薬です。

 

名称にある「君子」とはその名の通り「偉大な人」という

意味で、四君子湯とは「偉大な生薬4つを配合した薬」という

ことです。前半4つの人参、蒼朮、茯苓、甘草を指しています。

大棗と生姜がオマケみたいになってますが、大棗はナツメで

生姜はショウガですから、比較的入手しやすかったための

軽めの扱いのようです。この視点で言うと32番は「三君子湯」

でも良さそうですね。

 

効能が似ていてほとんどの生薬が共通しますから、この2薬

を併用するのはもちろんOKです。君子と言われる所以の一つ

として副作用がほとんど無い、という点が挙げられるので

安全面でもOKです。

 

実は人参は原価が高騰していて、処方の製造コストが上がって

いますが、それに見合った保険薬価上昇が伴わないのでメーカー

側の涙ぐましい努力が裏にあるんです。ありがたく感じつつ

服用しましょう。(^ ^)

2020年6月11日 木曜日

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自然派ドクター?

どういう理由かはよく分かりませんが、僕が “自然派ドクター”

としてあるサイトに紹介されていたようです。患者さんから情報

を得ました。

 

漢方薬を使用するとか、ワクチンを推奨しないとか、食事指導を

するとか、その辺りが “自然派” なのか?と類推するわけですが、

そもそも定義がよく分かりませんので、まあ何でもいいやと

思ってはいます。(^ ^;)

 

ただ、漢方薬を使うのは別に西洋薬が嫌いなわけではなく補完

となるからだし、ワクチンを推奨しないのは他に方法があれば

優先度は低いと言ってるだけだし、食事指導だって栄養学的分析

をして必要な場合に行っているだけです。そう考えると、むしろ

非自然派ドクターなんじゃないの?!と思うわけですが(笑)、

僕が徹底しているのはその治療が論理的かどうか、です。科学的

である必要はありません。

 

例えば「気の流れ」を科学的に証明することはできませんが、

「気」を定義付けして特徴的な症状を見極め、それに対する

的確な診断法があって、適した治療ツールが提案できれば立派な

論理的治療法となります。逆に単に身体に良いからこれお食べ、

というのは全く論理性がありません。

 

論理性に拘るのは、治療効果の再現性に繋がるからです。ある人

には効果的だったけど、同じ症状の別の人には全く効果がない、

という場合はその治療法の論理にどこか弱点があるからだと

思います。これは患者さん側だけでなく、医療者側にとっても

マイナスだと感じるので、より論理性の高い治療法を求めたり、

現在の治療法の論理性を高めることに執心するのです。

 

昔やってたけど今はやっていない治療法は、コスト面を除外

すればそういう理由が大きいです。以上を踏まえて自然派と

言われるのならまあ構いませんが、論理性のないフンワリ

したものを扱うことは絶対にないです。というわけで、

一応、ウチを受診する際の注意点でした。(笑)

2020年6月8日 月曜日

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なぜ腹診をしないか

漢方薬の解説なんぞをシリーズでやっておりますが、処方を

決定するのには診断が必要です。西洋医学で言えば、例えば

血液検査や画像検査を基に診断が下され、必要に応じて薬が

処方されます。漢方医学でも同様に何かを頼りに診断が行われ

漢方薬が処方されるという流れです。

 

漢方医学興隆の時代には現在当たり前に行われている検査は

存在しませんから、独自の診断方法がありました。それが

舌診、脈診、腹診という方法です。舌診は舌を見ること、

脈診は脈に触れること、腹診は腹に触れることです。

 

たまに患者さんから「腹診はしないのですか?」と聞かれます。

「腹診もしないで処方が決められるんかい」という非難めいた

意図があったりもしますが(^ ^;)、別に触れたくないわけ

ではなく理由があってあまりやっていません。

 

もちろん上記3つの診察と問診を組み合わせて診断していく

ことは重要ではありますが、実は診断法には優先度があります。

漢方医学の診断方法は「望・聞・問・切」の4つに分けられ、

望は視覚で、聞は聴覚味覚で、問は質問し、切は触覚で診断

していく、ということです。そしてこれらの診断で仮に所見

が分かれた場合は「望>聞>問>切」の順で優先させる、と

決められているのです。

 

上記3つの診察を当て嵌めてみると、舌診は見ることです

から「望」、脈診と腹診は触れることですから「切」になり

ます。つまり舌診の所見の方が脈診や腹診よりも優先される、

ということになりますね。なので、余程のことがない限り

僕は舌診を優先しているんです。決して、て、手を抜いて

いるわけでじゃないのよ?!なぜオネェ言葉?!(笑)

 

腹診をするのは、ある程度処方が決まっていて2択で迷った

時とか、そもそも他の理由で腹診をする場合についでに、

なんてのが実際です。

2020年6月4日 木曜日

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