院長室

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保湿してる?

今年もこのネタを投稿する季節になりました。例年より遅いかな?

気温はまだ結構高いですが、乾燥は絶賛進行中です。

 

さて、まずは保湿クリームをやめましょう。(そこから? 笑)

クリームは界面活性剤を含むので、基本的に皮脂を溶かす作用を

持ちます。皮脂は皮膚の一番外側でバリアの役割をし、かつ皮膚

常在菌のエサになるので、皮膚防御にはなくてはならない存在

です。

 

クリーム基剤の外用は、たとえどんな素敵な薬効成分を含んで

いても上記の恐れがあるので、使わないのが無難です。もし自身

が使用しているものが安全か確認したければ、皮膚に油性マジック

で線を引き、その上に塗ってみてください。マジックが薄れたら

皮脂を溶かす可能性があります。

 

ではクリームの代わりに何が良いかと言えば、ワセリンです。

医療機関で処方されるのは「プロペト」とか「プラスチベース」

という名前ですが、成分はワセリンです。こちらの方が伸び

が良いのでオススメです。

 

ワセリンは薬ではないため安全な反面、保湿のために使用する

には少しコツが必要です。一つは少量をよく塗り伸ばすこと。

要はコーティングなので、厚塗りせずしっかり刷り込んでくだ

さい。もう一つが “先に” 塗ること。乾燥してから、かゆくなって

から塗るのでは無く、炊事の前や外出前、就寝前に塗ることが

重要です。特に布団の中は乾燥するので、眠前は必須でしょう。

 

あと保湿成分として「セラミド」が有名ですが、これは皮脂の

下の角質層の間を埋める成分です。レンガを積む際のセメント

みたいなもの。これが層状になることで隙間に水分を保持し、

保湿作用を産むわけですが、このセラミドの生成に必要なのが

コレステロールです。ここでもコレステロールは活躍してるん

ですな。いいヤツなんよ。(笑)コレステロール代謝を維持

するにはビタミンB群でしたね。さらに表皮のターンオーバー

には亜鉛やビタミンDも必須です。

 

乾燥の対処にはワセリン、根本はやはり栄養、なんです。

2020年12月7日 月曜日

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