院長室

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ホルモンバランス

この言葉も結構耳にする機会が多いのではないでしょうか?

どちらかと言うとネガティブな意味合いで使用されることがあり、

例えば、検査で異常のない子供の不調や、女性の生理周期の不調に

「ホルモンバランスの乱れでしょう。」なんて言われるのです。

 

じゃあ、どのホルモンがどういった原因で乱れているのか?となると

恐らく答えはないものと思います。そう聞くと医師の逃げ口上の

ように捉えられるかも知れませんが、それを聞いて安心する方も

いるので一概に悪いというわけではありませんし、もちろん本当に

ホルモンバランスの不調がある場合もあります。

 

ではホルモンの濃度を測定すれば分かるかと言うと、実はこれが

結構難しい。ホルモンの不調は絶対的な不足ではなく、相対的な

不足で発現するのでホルモン値が不調と相関しないことがあるの

です。また各種ホルモンは相互に作用するので、一つのホルモン

異常の裏に他のホルモン異常が隠れていることもあります。

 

ここでキーになるのがコレステロールです。性ホルモンや副腎の

ホルモン、さらにはビタミンDはコレステロールを原料としますから、

コレステロール代謝の異常があれば、即ちホルモン代謝にも影響

があると考えることができます。健康教室では散々悪口を言って

いますが(笑)、コレステロールを無闇矢鱈に下げてはいけない

のはホルモン代謝に関係するからです。

 

そしてコレステロールの代謝を改善するのがビタミンB群です。

あとマグネシウム。結局、ホルモンバランスの異常を治療する時、

豚肉や海藻、天然塩の摂取が重要になるんですね。そして血糖値の

乱高下は無駄にホルモンを消費するので、糖質の食べ順も注意

しなければいけません。クリスマスのチキンはOKだけどケーキは

注意、ってことですね。(^ ^)

2019年12月16日 月曜日

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酒、コーヒー、タバコ

なんか昔の演歌の題名みたいなタイトルですが(笑)、忘年会

シーズンに突入し忘年会をしたことも忘れるくらい数をこなして

いる方もみえるのではないかと存じます。

 

酒はほどほどに、飲んでも飲まれるな、などの標語があるように

たとえ糖質を含まない酒であっても過飲は禁物です。アルコールは

“規制のない薬品” でもあります。通常薬品は「用法用量を守って」

と注釈が付きますが、アルコールには上限設定がありません。

飲酒運転の厳罰化は可能でも摂取量の規制はできないわけですね。

皆さんも、“適量” を守って楽しみましょう。

 

そして同様に規制のない薬品として考えた方がいいのが、コーヒー

などのカフェイン飲料です。カフェインは交感神経を賦活する、

つまりアクセルをふかす作用があるので、自律神経トラブルの

元になったりします。コーヒーや紅茶を飲まないとエンジンが

かからんぜ、となっている人は既にカフェイン頼りになっている

ので要注意です。上限はありませんが、飲んでホッとする範囲の

量で留めておくべきです。

 

自律神経に影響を与えることで共通するのが喫煙です。ニコチン

は自律神経の興奮を伝える物質をブロックしてしまったりする

ので、全身に種々の作用をもたらします。腸、心臓、血管、粘液

分泌など全て自律神経支配ですから、喫煙は可能ならばゼロに

すべきです。既に喫煙者はかなり肩身の狭い思いをしているとは

思いますが、冷えや不眠、便通異常などがある場合は禁煙が

治療になるでしょう。僕は過去、特に無理なく禁煙できましたが、

多少無理してでもトライして欲しいです。

 

次回は「砂糖、トランス脂肪、乳」にしようかな。いや、あんまり

演歌っぽくないからよそう。そういう基準?!(笑)

2019年12月12日 木曜日

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サプリはいつまで続けるか

これは結構聞きたくても聞けないことの一つなのではないで

しょうか?栄養療法では食事の補助としてサプリメントを使用

することが多いですが、一旦始めるとずっと飲み続けなくては

いけないのでは?という疑問は当然湧くと思います。

 

正直、これに明確な答えはありません。我々が使用するものは

品質や添加物に厳重な管理がされているので、副作用等で中止

せざるを得ない場面もほぼないですし。

 

ただ、食事の補助として摂取するものですから、食事だけで

栄養の過不足をコントロールできさえれば、それが止め時、

とは言えると思います。その評価には当然検査が必要ですから、

やはり数値を見ながら都度評価していくことが重要になります。

僕としてもサプリメントを処方する時より、減らせる時の方が

快感だったりします。(笑)

 

しかしながら、腸の吸収能力の問題があったり、強度なストレス

によって消費が亢進している場合など、摂取したサプリメント

が素直に効果を出すばかりではないのも事実です。そういう場合

はやはり長期の服用を必要とすることになり、今度はコストの

問題が出てきます。治療を継続する上では重要な因子なので、

保険薬で代用できるものは変えたり使用量を減らして対応したり

はします。

 

ただそれで治療が長引けばトータルコストは却ってかかるので

悩ましいところです。そんな時はサプリメントのコストを「食費」

として捉えるといいかも知れません。なんせ食事の補助なんです

から。そうすると余分なものを買わなくなり、引き算の治療も

うまくいく、というスンポーです。どう?ダメ?!(^ε^)

2019年12月9日 月曜日

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膝が痛いので運動した方がいいですか?

「膝が痛いので運動した方がいいですか?」

 

と質問されました。

 

…しない方がいいです(^_^;)

 

「運動して、膝の痛みが無くなった」

と、お友だちが言っていたので、自分もやってみようかと考えたみたいです。

 

膝の痛みといっても、人によりその原因や歴史はまちまちです。

お友だちが良くなった方法が、自分にも当てはまるとは限りません。

 

なぜ、運動しない方がいいのか、東洋医学的に考えてみます。

 

東洋医学では、さまざまな症状は

「内臓」の働きやバランスに問題があるために起こる、

と考えます。
内臓とは五臓六腑のことで、とくに「肝・心・脾・肺・腎」の五臓が重要で、各臓にはそれぞれ関係が深い身体の部位があります。
腎は、膀胱、腰、髪の毛、歯、骨などです。

 

この方の症状は、「膝の裏側の痛み」で、以前ぎっくり腰を経験しています。
膝裏をみてみると、硬く腫れたような感じです。
硬い、腫れるといった症状は、潤すことができていない状態と考えられます。
身体の中で潤す働きと関係するのは、「腎」です。

また、膝裏は「膀胱」も関係します。

 

腎は、膀胱、腰と関係が深いですから、このことからも「腎」の働きをしっかりさせることがポイントになります。

施術で「腎」にアプローチするのはもちろんですが、生活習慣でも「腎」に負担をかけないようにします。

例えば
・早く寝る
・温め過ぎない
・パソコン、スマホを控える
などですね。

 

痛みは「傷めてるから動かさないで~」という身体からのメッセージです。

それを無視して動かしていると、さらにひどくなってしまいます。

運動よりも、必要以上に負担をかけないようにして、「腎」に負担をかけない生活をしていくことが先決です。

 

 

ここからは、少し専門的なお話しです。興味がある方は読んでみてください。

 

「腎」は「陰中の陰」と表現されるように「陰」と関係が深い臓です。また、水を主る(つかさどる)役割があり、身体の水と関係が深いです。

そのため腎の働きが悪いと、むくみや乾燥、便秘といった問題が出ます。

 

次に、膝裏がなぜ「膀胱」と関係するか?

ですが、体の中には五臓六腑とそれぞれ連絡する「経絡(けいらく)」が通っています。

経絡とは、体の中でつながっている各臓腑の氣血の通り道です。エネルギーや栄養の通り道だと思ってください。

膀胱の経絡は、顔~頭~背中~腰~脚の裏側を通っています。

そのため、通り道である膝の裏側に、「膀胱」の問題が顔を出すことがあるんですね。

 

また、膝を大きく捉えると「肝」も関係してきますので、実際には「腎・膀胱」だけではなく、「肝」も視野に入れた施術をしていきます。

2019年12月7日 土曜日

カテゴリー はりの部屋

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スタミナって

年末の忙しさに備えていっちょスタミナがつくメシに行こうか!

そもそもスタミナの語源はラテン語で、現在使われているエネルギー

みたいな意味ではなかったそうです。我々は体力や持久力、元気さの

表現の一つとして使いますが、さあ、スタミナをつけるには何を食べ

ればいいのでしょうか?

 

例えばスタミナ丼とかスタミナ定食と言った場合、肉類がレシピに

加わっていますね。あとはにんにくとか卵とか。辛味の味付けのこと

も多い印象です。うん、旨そうだ。これは正解?

 

スタミナをエネルギーと解釈するならば、栄養学的なターゲットは

ミトコンドリアになります。細胞内のミトコンドリアでエネルギーを

産生しているからです。つまりスタミナがつく食事とはミトコン

ドリア機能をアップするもの、ということになりますね。

 

ミトコンドリアが働く時には様々な栄養素が消費されますが、一番は

ビタミンB群です。ビタミンB群が働く時にはマグネシウムも同時に

消費します。とするとビタミンB群を多く含む豚肉とマグネシウムを

多く含む海藻類・天然塩はレシピに欠かせないですね。

 

同時に留意すべきはビタミンB群とマグネシウムを無駄に消費させない

ことです。補給した端から消費しては意味ないですから。そして

そのトップが精製糖なんですね。ならば「スタミナ丼」って意味

ある?ってことになるし、味付けが甘ければむしろマイナスなんじゃ、

ってことになります。さらにエネルギーを付けるためのレシピなのに

「低カロリースタミナ丼」とか「ダイエットスタミナ定食」とか

ちょっと何言ってるか分かんないんですけど的日本語。(^ ^;)

 

エネルギー変換効率を考えれば中鎖脂肪酸も捨てがたいですから、

上記食材にココナッツオイルを絡めたり、MCTパウダーなんかを

利用してみるとさらに「スタミナレシピ」になるでしょう。特に

既に血液データでビタミンB群やマグネシウム不足が疑われる方は、

積極的に摂りたいですね。

2019年12月5日 木曜日

カテゴリー 院長室

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