院長室

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性格だから仕方ない

「どうしても悪い方に考えが及んでしまう」とか「心配性なんで

いつも不安」とか、さらには「良くなってるけど信じられない」(^ ^;)

とか、結構悩んでしまわれる方がいるのですが、最後には「まあ、

こういう性格だから仕方ないですね」と自身で決めてしまいます。

 

いやそうかも知れないけど、そうじゃないかも知れない。だったら

少しでも気分の良い方向に考えたら、と思いますが、なかなか難しい

ようです。実はこれは性格では無く “思考の硬直” だと考えています。

“柔軟” の反対です。

 

どんな物事にも長所・短所がありますし、長短は捉え方によって

変わります。例えば前述の「悪い方に考えが及んでしまう」という

のは悪く見れば「悲観的」に捉えられるでしょうけど、良く見れば

「慎重、堅実」と言えます。慎重、堅実な人だって全ての場面で

そうではなく、仕事では慎重だけどプライベートではギャンブル

大好き(笑)などと、場面によって違うのはザラですよね。

 

何が言いたいかというと、自分の性格なんて決められん、ってこと。

どうにでも捉えられるし、状況によって変わるものだから。でも

各人の振る舞いや判断が違うのは性格では?と思うかも知れませんが、

それは環境や経験の違いからであって、性格部分ってそんなに大きな

割合は占めていないと思うんです。それをわざわざ自分で決めて

しまうのはもったいないし、決めてしまうとそうせねばならない、

という思考に陥ってしまうんですね。こういう場合「自分らしく」

という言葉は足かせになります。

 

ではそういう硬直状態はどうすれば良いかと言うと、、、うん、

分からん。(オーイ!)もちろん鉄不足や血糖乱高下など栄養的な問題

が絡んでそうなることもありますが、大事なのは「あ、これが硬直か」

と自覚することだと思います。そうすると客観視ができるので自身

を俯瞰する余裕が産まれます。俯瞰して何を思うかよりも、俯瞰

することこそがポイントです。

 

袋小路に迷い込んだと思っても、実は上方は無限だったり、はたまた

袋小路ごとエレベーターみたいに移動したり(笑)、多分仕方ない

ことの方が少ないと思います。

2019年8月29日 木曜日

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更年期の対処

更年期という言葉は青年期、壮年期のような年代による区分ですが、

男性に比較して女性では特有の症状が出やすいため、「更年期症候群」

として治療をすることが多いです。かなり個人差があるので、一概に

治療法を述べることはできませんが、一般論として対症的、根治的、

に分けて考えてみましょう。

 

女性の更年期では急激なホルモン減少が不調の原因なので対症的には

ホルモンを補充することが先決と思われがちですが、保険で使用する

ホルモン剤は「女性ホルモンのように振る舞うもの」なのであくまで

擬似的ホルモンです。これによる副作用も散見されるので、むしろ

プラセンタ注射の方が良いと思います。プラセンタはホルモン剤では

なく肝臓の薬ですが、意外と効果があります。効果が長持ちしない

のが難点です。

 

漢方薬も良いでしょう。これも「更年期症候群の漢方薬」があるわけ

ではなく、あくまで表出している症状に合わせて処方されますので、

使用薬剤は千差万別です。そのため、個人ごとの対処ができ治療精度が

増すことが強みです。当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)や加味逍遙散(カミショウヨウサン)

が有名ですが、当然効能は全く違いますので盲目的に使用するのは

避けたいです。

 

では根治的な対処とは何でしょう。急激なホルモン減少で何が起こる

かと言うとそれは血液中のカルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)の

アンバランスです。Ca>Mgの変化が大きいほど不調が出ます。つまり

この差を是正することが根治に近い、と言うことになります。

 

過剰なCa摂取を避け、Mgをしっかり補充すれば良いわけで、具体的

には乳製品を避け、天然塩や海藻類を多めに摂ることが基本です。大豆

イソフラボンはホルモン様効果が望めますので豆乳はOKです。できれば

無調整のもので。Mg摂取は熱中症の対処法が参考になりますね。

 

そして忘れてはいけないのが、更年期症候群と似た症状を呈する疾患

の鑑別です。その代表が甲状腺疾患です。これは血液検査で容易に

分かりますし、甲状腺疾患だった場合は治療方針も変わってしまうので、

治療開始のタイミングでやっておくべきです。忙しい夏休みがやっと

終わり(^ ^;)少し自分の時間が作れるようになったら自身のケアも

してあげてくださいね。

2019年8月26日 月曜日

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「ダンスウィズミー」/「イソップの思うツボ」

あまり話題になっていませんが、監督さんの名前を聞くと観に行きたく

なってしまう邦画2本の紹介です。

 

まず「ウォーターボーイズ」や「ハッピーフライト」でお馴染みの

矢口史靖監督の新作「ダンスウィズミー」です。邦画では珍しい

ミュージカル映画でいきなりハードルが高いですが、音楽を聴くと

勝手に歌い踊り出してしまう催眠術にかかってしまったという力技(笑)

により劇中唐突に踊り出すこのジャンルに一応の説得力をつけている

のが特徴です。何とかその催眠術を解いてもらう旅(?)に出るという

ロードムービー仕様にもなっています。

 

まさにこのアイデアのみで乗り切る作品なのでツッコミ所も多く、

コメディレベルも高くなくて、これまでの矢口作品に比べるとやや

見劣りするデキ。僕は直近作の「WOOD JOB」と「サバイバルファミリー」

が大好きなので今作も大変期待していましたが、ちょっと拍子抜け。

なんかスケールダウンした印象は拭えない。

 

主演は三吉彩花さん。モデル出身ながら演技は上手いし、本作にも

適していたと思います。が、もう一つ突き抜けないとピンで主役張る

のはまだツライ。「グッモーエビアン!」の方が良かったかな。しかし

ながらミュージカル映画へのオマージュたっぷりみたいなのでファンは

ニヤニヤするかも知れません。僕は全く分かりませんでしたが。(^ ^;)

 

そして社会現象にもなった「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督の

新作「イソップの思うツボ」です。前作同様ネタバレなしで紹介する

のは困難な作品(と説明するだけで既に若干ネタバレですが ^ ^;)なので

まあ体験してみるしか無いのです。

 

いわゆるドンデン返し系の作品はヒットすればするほど観客は警戒して

観るし、その期待を上回らなければ駄作と言われかねないので、一気に

難易度が上がります。上田監督は苦労したと思います。ただ言えるのは、

それに真正面から向き合った、ということ。これは好感が持てます。

 

まあでも前作の衝撃を超えることは無く。前作はコロンボ的演出が気持ち良く、

人間模様の描き方も秀逸だったのですが、今作は策を弄しすぎて人間が弱い、

かな。さらに低予算のチープさが前作は演出的にプラスに働いていましたが、

今回はマイナスに。2時間ドラマでよくね?と言えなくも無い。(ゴメン)

「カメ止め」スピンオフもスピンオフと言うより単なる二番煎じだったし、

一旦このジャンルを離れて別の方向性のものも観てみたいです。

 

とまあちょい辛口ですが、夏休みの混雑の中、2作品とも結構劇場は空いて

いたので、夏休み中の映画館は行くもんじゃねーと思っているソロ活動家の

アナタにお勧めです。あ、それ僕だけ?(笑)

2019年8月22日 木曜日

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お酒のリスク

夏はビールが美味い!ってことで CM なんかも増えますが、皆さんも

週末にビアガーデンに行かれたりしたのではないでしょうか。

 

もちろん、糖質制限的立場からすると醸造酒は糖質が多いのでビール

や日本酒は NG となります。ではウィスキーや焼酎などの蒸留酒なら

どれだけ飲んでも OK かと言うと、そんな虫のいい話はないわけで、、、

 

アルコールは薬品ですから、体にとっては異物です。異物は肝臓で

分解される必要があるので、過度のアルコール摂取は肝臓の負担を

増やしてしまいアルコール性肝炎を発症したりするわけです。つまり

糖質の有無に関係なく負担を強いるものであるという認識が必要です。

 

さらにアルコールを分解して無毒化していくためには、アルコールや

アルデヒドの分解酵素が必要ですが、この酵素を活性化するためには

亜鉛が必要になります。ということはアルコール過飲で亜鉛不足が

誘発される恐れがあると言うことですね。

 

亜鉛はこれ以外にも、皮膚・粘膜の代謝やアレルギーなど多様な代謝

に利用されますから、極力無駄遣いしたくないミネラルです。亜鉛を

温存するためにはアルコール量を調節することが重要なんですね。

じゃあ亜鉛摂りながら酒飲むわ!って声が多方面から聞こえて来そう

ですが(笑)、こういう無駄使いをしないという引き算の発想が

栄養療法では大切です。

 

逆に糖質制限の主目的は血糖値の乱高下を起こさないようにすること

ですので、糖質を含むお酒を飲む場合は空腹時摂取を避けさえすれば

完全 NG にしなくてもいいかも知れません。そもそもアルコールは

中毒性があるので “合法ドラッグ” とも言えます。栄養的なことは

さておいても適量で済ませるのは当然ですよね。

2019年8月19日 月曜日

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サプリを買うなら…

来院されている方から、

「これはどう?」

とチラシを渡されました。

 

コラーゲンやらヒアルロン酸やらが入っている、と書かれたサプリメントの広告の切り抜きでした。

記事には骨が丈夫になるような表現や毎日元気、といった魅力的な言葉がならんでおり、身体に不調がある方は

「これは効くかも…」

と思っても無理はありません。

 

しかし、これらの成分を摂取しても、お腹の中でいったんバラバラに分解されますので、骨や関節に直接届くわけではありません。

また、サプリメントはカプセルや錠剤をつくる過程で添加物が使われていることがありますし、人工的に化学合成された原料もありますので、ピンからキリまでといった状況です。

 

さらに、このチラシには初回限定〇〇円と驚きの価格が載っていました。

おそらく、この値段で良質の原料を使うのはむずかしいと思います。

 

健康のために飲んだつもりが、身体によくないモノを摂取していた…なんてことにもなりかねません。

この商品がいいかどうかは別として、相談していただくことで別の見かたをお伝えできたことは、よかったなと思いました。

 

サプリメントに関しては、当院の院長が専門です。

血液検査をし、その結果に基づいて信頼できる医療用サプリを提案できます。

興味がある方は、一度相談してみてはいかがでしょうか?

2019年8月17日 土曜日

カテゴリー はりの部屋

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