はりの部屋

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上咽頭炎を東洋医学で考える

上咽頭炎の治療にみえる方が当院でも増えてきました。

 

上咽頭炎では、

・のどの不快感

・鼻づまり

・朝、痰がからむ

・後鼻漏

・長く続く咳

など、のど周辺の症状が主ですが、その他にも

・頭痛

・首こり、肩こり

・めまい

・IgA腎症

などとも関係することがあります。

 

これらを東洋医学的に捉えてみます。

 

まず炎症という字(火が二つ)からも分かるように、陽の症状です。さらにのどは身体の上部に位置するため、陽の部位となります。

陽の部位に陽の症状が出ているので、首こりや肩こり、めまい、頭痛なども当てはまりますね。

身体は陽>陰の状態といえます。

 

次に経絡の流れでみてみると、のどには肺や大腸、胃、腎など複数の経絡が通っていますし、大腸と胃の経絡は鼻にも通っています。そのため、何らかの要因でこれらの臓腑に負担をかけると、その経絡の通り道である鼻やのどにも影響を及ぼすのです。

このようにみていくと、一見関係なさそうなIgA腎症も関係してくることが納得できます。

 

あとは問診や触診などを通して、どの臓腑に問題があって症状が出ているのかを総合的に判断していき、はり施術と生活習慣の見直しによって、陽>陰の状態を改善させていきます。

 

また、上咽頭炎を悪化させる原因に、ストレスや睡眠不足も挙げられます。これらは陰を減らし、陽を増やす要素があるため、このことからも陽>陰ということが分かります。

 

生活習慣の見直しとしては、

・就寝時間を早くすること

・食べ過ぎなどで胃に負担をかけないこと(胃の経絡が鼻やのどを通っているため、影響します)

から始めてみてください。

 

2019年3月30日 土曜日

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「グリーンブック」/「スパイダーバース」

通常、アカデミー賞を受賞したからといってホイホイと映画館へ行くような

浅はかな行動はしないと心に決めていたのですが、余りにも評価が高いので

アッサリと信念を捨てホイホイ行ってきました。そして、評判通り。脱帽。

 

まずは黒人差別が激しかった1960年代のアメリカを描いた「グリーン

ブック」です。音楽家として既に確固たる地位を持つ黒人ピアニストと

食うや食わずの生活を強いられているが、ずる賢く立ち回って家族を

養っているイタリア系白人の、いわゆるバディムービーです。

 

北アメリカに比べ、南部は黒人差別が顕著でトイレや食堂は別で泊まれる

ホテルも限られています。そしてそれに全く罪悪感を感じていないという

異常さ。黒人が安全に食べたり泊まれる場所をガイドしたのがタイトルの

グリーンブックという本なんですが、主人公の黒人はわざわざそんな危険な

南部にコンサートツアーに出かけるのです。その運転手を任されるのが白人

主人公というわけ。ともすると重く暗くなりそうなテーマなんですが、監督

さんがピーター・ファレリーというコメディを得意としている方、というのが

本作のミソです。見事に全方位型の娯楽作に仕上げています。“思い出し笑い”

ならぬ “思い出し泣き” ができるよ。素晴らしい。

 

アカデミー賞受賞のタイミングで公開するというアコギな(?)宣伝方法も

功を奏して絶賛ヒット中ですが、あまりにも用意周到なのでアカデミー賞

自体を出来レースと思わせることにもなったりして。(^ ^;)

 

「グリーンブック」が気に入りすぎて「スパイダーバース」を書く余裕が

無くなってきましたが、いやこれも劣らずの傑作です。アニメなんですが、

未見性に満ちていてもの凄い情報量かつ圧倒的な迫力の“体験型” 映画です。

 

初代スパイダーマンの跡を継ぐことになった新米スパイディを軸に多次元

から召喚されてしまった5人のスパイダーマンの活躍を描きます。設定から

するとザ・陳腐(笑)なのですが、全く問題ない、というかこれが正解なの

です。なぜなら本作のテーマは「ヒーローはどこにでもいる」ということ

だから。

 

それよりも何よりも本作の特徴はまるでコミックの様な絵がヌルヌルかつ

スピーディーに動くという点です。吹き出しが出てみたり、擬音マークが

出たり、漫画を読むような感覚で映画を観る、と言うと近いでしょうか。

近年はCG技術が革新してもう既にアニメの存在価値自体が危ぶまれている

向きもありますが、アニメにしかできんこともあるんぜよ!という声が

聞こえて来そうな気概溢れる作品です。

 

僕は吹き替えが苦手なので字幕版を探して鑑賞しましたが、今作は

吹き替え版の評価もすこぶる良い。なので、また軽く信念を曲げそうです。

ちなみに重要な役どころである主人公の叔父の声を担当したのが

マハーシャラ・アリという俳優さんなんですが、実はこの方「グリーン

ブック」の黒人主人公であり、さらに「アリータ」の敵ボスでもあります。

つまり現在、劇場はちょっとしたマハーシャラ・アリ祭り状態です。(笑)

僕の中でも株爆上げ状態です。

 

この2作は本当にオススメです。ちなみに「イップマン外伝 マスターZ」

をトニー・ジャーとミッシェル・ヨー見たさに観に行きましたが、

“思い出し苦笑い” をすることとなりましたとさ。

2019年3月28日 木曜日

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原因不明は難治?

しばしば「原因不明のめまい」とか「腰痛の8割は原因不明」とか

原因不明という単語はものすごくネガティブなイメージがあります

よね。でも見方を変えると、原因さえ分かれば治るかも、と解釈

することもできます。

 

そう考えると、原因不明が即ち難治性とは捉えられなくなりますね。

難治性というのは、原因が分かっていても対抗する手段が無かったり

良くなってもすぐに戻ってしまったり、と治療に抵抗性があること

ですから原因不明とは別問題です。何となく混同しがちですが。

 

例えば甘いものを食べるとアレルギー症状が悪化して体重も減らない、

なんていう場合は原因は明らかだけど難治性ですよね。(^ ^;)

逆にレントゲンで異常はないけど頚が痛い、という場合にしっかり

検査したらひどい鉄欠乏が原因だった、なんてことはよくあります。

 

原因不明と言われた人に「それは希望が持てますね!」なんてことは

倫理的に言えませんが、それは難治性と言われたわけではないよ、

とは伝えてあげたいです。また難治性と言われた人でも、難治性に

なっている原因は何なのか、それが明らかになれば脱することが

できるかも、とも伝えたいです。

 

治療法はすべからく手段である、としばしばここにも書いていますが

原因がよく分からないうちに、あるいは原因を探ることをしないで

治療法ばかりが一人歩きするのは却って難治化を産んでいるよう

にも思えます。

2019年3月25日 月曜日

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歯磨きをするように

皆さんは歯を磨いていますか?

 

歯医者さんで治療をしてもらっても、歯磨きなどのケアをしなければ、また虫歯や歯周病など口腔内のトラブルが出てしまいますよね。

でも、毎日「歯に悪いから磨かなきゃ」って思って磨くというより、「そろそろ寝るから歯を磨こう」って感じで歯磨きが習慣化しているのではないでしょうか。

 

これを歯だけでなく、身体にも当てはめて考えてほしいのです。

 

はり施術や何らかの治療を受けても、これまでと同じような生活を送っていたりケアを怠っていると、また症状がぶり返してきます。そして、それを何度も何度も繰り返していくと、回復させるのに時間がかかるようになってしまいます。

 

例えば、花粉症。

花粉が飛ぶ時期になっても、症状が出る人もいれば出ない人もいます。つまり花粉だけが原因ではなく、身体に負担をかける生活習慣なども影響すると考えられます。

東洋医学では、症状の根本原因を内臓に求めます。悪影響を与える生活習慣や環境によって内臓に負担をかけた結果、目のかゆみや鼻水といった症状が出現してしまうのです。

決まって春先に症状が出る方は、冬の季節の生活スタイルを振り返ってみましょう。

暖め過ぎていなかったか、食べ過ぎていなかったか、夜更かしする習慣はなかったか、などですね。

 

そして改善点を見つけたら習慣化するように、コツコツ続けてみましょう。必ず身体は応えてくれますよ。

 

何をどう変えたら良いか分からん…って方は、はり施術を体験してみてください。

症状が出ている原因や生活習慣の改善点などもご説明しますので、セルフケアができるようになります。

2019年3月23日 土曜日

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鉄はそんなに必要か?

糖質制限と同等かそれ以上に栄養療法で指導されるのが、鉄の

摂取です。「隠れ貧血」なんてのがたまに特集されたりしますが、

そこまで鉄を重要視するのはなぜなのか。

 

一言でいうと、鉄が不足すると酸欠になるから。我々は酸素が

なければ死んでしまう動物なので酸欠は最大の敵です。そこに

鉄が不可欠なんですね。全ての疾患は血流不全だ!なんいう

本もありますが、血流が十分でも酸素を届ける能力がなければ

病態改善は頭打ちでしょう。届けられた酸素を利用するのにも

鉄が必要なので鉄不足下では酸素の運搬障害、そして利用障害

とダブルで酸欠になるのです。鉄、すっげー大事ですね。

 

そこで鉄不足を細かく診断することが重要になるのですが、

健康診断や人間ドックで測定するヘモグロビンだけでは全く

分かりません。ヘモグロビンは鉄を利用したタンパクの一つに

過ぎないので、鉄の在庫状況、鉄の運搬状況も併せて診断する

ことがとても重要です。具体的にはフェリチンやトランスフェリン

を見ることになりますが、ここでも重要な点があります。

 

それは腸内悪玉菌も鉄を必要としている、ということです。

つまり我々の細胞と悪玉菌は常に鉄を綱引きみたいに取り合って

いるんですね。腸内環境が悪化して悪玉菌優位になっていれば

それは即ち我々は鉄不足に陥るということ。その不足を見て

慌てて鉄を大量投与すればさらに悪玉菌は活気づき、不調を

招くわけです。

 

鉄は酸欠を改善する極めて重要なミネラルですが、正しく不足を

診断されていないこと、診断されても腸内環境と切り離されている

こと、が問題なんです。サプリなんて薬じゃないから、と安易に

摂取するのはやめた方がいいです。特に鉄を大量摂取するのは

危険な場合があります。大事なんだけど扱いが難しい、という

認識が必要です。

2019年3月18日 月曜日

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