院長室

« 12月 2021 1月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

減薬、休薬

栄養療法をやっていると薬は使用しない、と思われることがあり

ますが、それは誤解です。知らないうちに “自然派ドクター” と

評されたこともありましたが(^ ^;)、普通に薬使ってます。

 

重要なのは、それが適切なのかということと、減らす手段を

持っているか、ということだと思います。薬は苦痛を取り除く

意味では素敵なものです。それが「飲まないと不安で」とか

「効果分からんけど飲んどく」となると過剰投与になる恐れ

が出てきます。薬は効果がなければ単なる異物なので、飲む

べきではありません。要はメリットとデメリットのバランスを

常に気にするってことです。

 

また仮にメリットがあったとしても、中止したら症状が元に

戻ってしまった、なんてことはしばしばあります。なので、

薬物治療と並行して薬物療法から離脱するための治療をする

のが理想となります。これが医療者側、患者側ともに蔑ろに

なると薬物一辺倒の治療となり、副作用の問題が表出するの

です。薬はそれそのものが悪いのではなく、使い方を含めた

戦略性の無さが問題なんです。

 

では減薬や休薬をスムーズに行うための治療法とは何か、僕の

場合はそれが食事指導を含めた栄養療法というわけです。

かねてから「専門家になりたくない」と言って物議を醸し…

てはいませんが(笑)、栄養療法に凝り固まって症状緩和を

疎かにすれば患者さんは無用に苦しむだけです。専門家として

道を極めるのももちろん価値がありますが、偏らず状況に

合わせて優先度の高いものを提案する、という姿勢がないと

本末転倒になってしまう恐れがあります。栄養療法だってどう

いう目的でどういう戦略で行うか、がなければ大抵は続き

ません。「専門家」の負の側面とも言えます。

 

まあそんなわけで治療法にはそれぞれに特徴が有り、長所も

短所も併せ持っています。治療のゴール設定によってもそれは

変化し得るでしょう。個人的には職人的な専門家にも憧れます

が、今は俯瞰できる戦略家でいたいと思います。

2020年12月28日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ