院長室

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Bを攻める

寒さと乾燥、この季節はこれらが色々な病態を悪化させます。

痛みやかゆみだけでなく、気管の諸症状も然り。Bスポット療法は

咳や鼻閉、後鼻漏などの呼吸器症状によく行われます。

 

BスポットのBは「鼻咽腔」の「び」だったりするので(笑)、

近年は「EAT(=上咽頭擦過療法)」と呼んでいます。上咽頭に

塩化亜鉛溶液をこするように塗りつける、という結構暴力的な

治療なんですが、確かに奏功する場合があるんです。

 

EATを紹介する書籍が増えたせいもあって希望される方が増え

ましたが、あくまでもEATは慢性上咽頭炎に対する治療で、

慢性上咽頭炎から来る症状にこそ効果を発揮します。例えば頭痛に

良い、と書かれていますが冷えや血糖変動から来る頭痛には効き

ません。当たり前ですが。で、その慢性上咽頭炎を証明するのにも

EATをする必要があるので、結局はまず一度やってみないことには

始まらないんですね。

 

EATを希望されて来院される方は、予め知識を持っていらっしゃって

説明も楽ですが、まだ認知度が低い時にはやってもらうのが大変

でした。なんせ一度はやらないと治療の適応かすら分からないですから。

実際には鼻とノド両方から綿棒で塩化亜鉛を塗って、出血がある

ことが診断になります。綿棒を噛んで離さない人いたなぁ。(^ ^;)

 

はっきり言って、やる側もやられる側も気持ちのよい治療法では

ありませんが、様々な呼吸器症状に悩まれている方はやってみる

価値アリだと思います。勇気を振り絞って(笑)ご来院ください。

今月の健康教室では再度このネタをお話しします。実は副腎疲労とも

関連があったりするので結構重要な病態です。こちらは勇気不要

ですので、是非御参加下さいませ。

2019年11月21日 木曜日

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