院長室

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食事の盲点

栄養療法の骨子が食事指導であることは周知の事実であります。

その補助としてのサプリメントであり、その方針決定のための

各種検査であることもお伝えしてきた通りです。

 

まあ毎回「あれ食え」「これ食うな」と言われるのも鬱陶しいこと

だとお察し申し上げますが(笑)、実はその大前提としてさらに

重要なのは「よく噛むこと」です。意外とここが盲点なんですなぁ。

 

例え非の打ち所のない食事を用意しても、咀嚼がしっかり為され

なければ、そのぶん胃腸の負担は増えることになります。食材の

まま吸収されるわけじゃないですからね。もともと日本人は胃酸が

少ない民族でもありますから、より噛むことが重要になります。

 

もしもしっかり咀嚼されない食材が胃腸に落ちれば、吸収不全を

招くだけではなく、腸内細菌のアンバランスをも来しかねません。

また噛むことは満腹中枢への刺激にもなりますから、過食を防ぐ

効果もあります。

 

もしも良い食事をしてるはずなのに、腹が張る、とか腹痛が出る、

とか便臭やガス臭が強い、と感じたら一度咀嚼習慣を見直してみる

必要があるでしょう。費用かからんし。また歯科治療中であったり

顎関節症があったりすれば、それも咀嚼不全につながりますから、

より吸収に気を配らねばなりません。消化酵素剤を使用するのも

一つです。

 

昔から食事の際に「一口20噛み」なんて言いますが、まさにその

通り。既に腹に不調がある場合はさらに噛んでもいいくらいです。

忙しい最中ほど、食事はごゆるりと。

2019年7月1日 月曜日

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