院長室

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梗塞と血糖値

脳梗塞、心筋梗塞…できれば仲良くなりたくないコトバです。

梗塞とは血流が途絶えて細胞が壊死してしまうこと。脳梗塞

なら脳細胞の壊死ですから、壊死した部位が担当する機能が

失われます。例えば運動麻痺、例えば構語障害。心臓の筋肉が

壊死するのが心筋梗塞ですが、心筋は絶えず身体に血液を

送っていますから、これが失われれば死に直結します。

 

梗塞が起きてしまうと通常元には戻りませんから、もう予防

するしかありません。梗塞が血流障害で起こるなら、その血流

を維持することが重要になりますが、そこで登場するのが

動脈硬化ですね。動脈が硬くなると、充分に血液を押し出せ

なくなるどころか、動脈の径が細くなって血液量も減ります。

 

その硬化した動脈を輪切りにしてみるとコレステロールが

たくさんくっついていたので、おお、これはコレステロール

を減らすことが治療になるんだな!となり、コレステロール

を含む食品を制限するように指導されていました。あ、今も

そうね。(^ ^;)

 

まあ全否定はしませんが、現実、あまり梗塞疾患は減って

いません。となると、他にも犯人がいると考えるのが普通

です。それが実は糖質です。糖質を摂ると誰でも血糖値は

上昇しますが、上昇する速度と同じ速度で低下もします。

もしも急に上昇すれば急速に降下もしてしまい、ここで

「ヤバイ、低血糖かも!」と身体が反応して血糖上昇ホルモン

を分泌します。このホルモンは血管を収縮させる作用が

あるので、めでたく(?)血流が悪化するという仕組みです。

 

ここで血糖値を急降下させているのがインスリンという

ホルモンですが、実はインスリンはコレステロールの合成を

促進させます。つまりたくさんインスリンを必要とする

食事をすればコレステロールも上昇するわけですね。

寒さで血管が収縮するのは避けようがないので、やはり

空腹で糖質を摂らないように工夫することがとても重要です。

2017年12月7日 木曜日

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