院長室

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高齢者の痛み

捻挫や骨折などの外傷以外で腰や膝の痛みを抱える

高齢者は多いです。高齢化社会にあって健康寿命は

むしろ短くなっている日本の現状を見ると、医療が

貢献しているとは言えないかも知れません。

 

痛みに限らないかも知れませんが、症状が治らないと

言下に「老化」と言われ「仕方ない」「付き合っていく

もの」的な説明で終わってしまうこともしばしば。

患者さん自らがそう説明して自身を納得させている場面

もあるくらいですから、かなり浸透している扱いのよう

に感じます。

 

もちろんこれは間違いではありませんが、「老化」に

よって何が変化してどう症状に関与しているかを説明でき

なければ単なる逃げ口上と取られても仕方ありません。

そしてそれに対しどう対処していくのが良いのか、を

提案できて初めて医療だと思います。その上で仕方がない

場合はあります。

 

敢えて「高齢者医療」という表現をすると、その本質は

身体の老化=退行変化であり、抗炎症剤が中心のいわゆる

整形外科的治療は適していないと判断すべきです。老化で

筋力が衰えるから痛い、ので筋トレっていうリハビリメニュー

も首をかしげざるを得ませんよね。

 

退行変化の全てを科学的に説明できるわけではありませんが、

東洋医学でも西洋医学でも論理的な思考を捨てないことが

重要だと思います。

2016年9月1日 木曜日

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