院長室

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便秘に下剤はダメなの?

最近腸内環境ネタが流行っている上に、下剤の副作用

なんてのも知られるようになって、下剤を控える風潮に

なっているようです。これ自体は歓迎すべき現象なんですが、

だからと言って便秘を放置するのはマズイです。

 

下剤に限らないですが、対症療法的な薬剤使用は「その場

しのぎ」であることに異存はないと思います。つまり効果は

限定的だと言うことです。しかも薬剤は異物ですから肝臓

での分解負荷が必ずあるわけで、そもそも限定的な作用

しかない薬を続けることはリスキーな治療とも言えます。

 

ただ、便秘は腸内環境を悪化させますし、腸内環境の悪化は

万病の元とも言えます。なので、下剤を利用して腸内環境の

助けになるようにするのは間違いではありません。問題は

下剤が次第に増えていくこと、腸内環境のケアを同時に

行わないこと、です。

 

要は「その場しのぎ」を延々としないために何をするかと

言うことなのですね。下剤はサブ的な治療で、メインとして

他の根本に近いケアをするのが正解だと思います。ここに

関しては薬物療法ではダメかも知れません。食事療法、

運動療法などと組み合わせて広い視野で対策を練るべきです。

 

特に食事については、これまでの習慣を変えることにもなるし

研究成果によっては情報が更新されることもしばしばで、

受け入れがたい部分もあると思いますが、極めて重要です。

診察でも結構鬱陶しがられますが(笑)、しつこく言い続けて

いこうと思っています。

 

2016年6月20日 月曜日

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