最近腸内環境ネタが流行っている上に、下剤の副作用
なんてのも知られるようになって、下剤を控える風潮に
なっているようです。これ自体は歓迎すべき現象なんですが、
だからと言って便秘を放置するのはマズイです。
下剤に限らないですが、対症療法的な薬剤使用は「その場
しのぎ」であることに異存はないと思います。つまり効果は
限定的だと言うことです。しかも薬剤は異物ですから肝臓
での分解負荷が必ずあるわけで、そもそも限定的な作用
しかない薬を続けることはリスキーな治療とも言えます。
ただ、便秘は腸内環境を悪化させますし、腸内環境の悪化は
万病の元とも言えます。なので、下剤を利用して腸内環境の
助けになるようにするのは間違いではありません。問題は
下剤が次第に増えていくこと、腸内環境のケアを同時に
行わないこと、です。
要は「その場しのぎ」を延々としないために何をするかと
言うことなのですね。下剤はサブ的な治療で、メインとして
他の根本に近いケアをするのが正解だと思います。ここに
関しては薬物療法ではダメかも知れません。食事療法、
運動療法などと組み合わせて広い視野で対策を練るべきです。
特に食事については、これまでの習慣を変えることにもなるし
研究成果によっては情報が更新されることもしばしばで、
受け入れがたい部分もあると思いますが、極めて重要です。
診察でも結構鬱陶しがられますが(笑)、しつこく言い続けて
いこうと思っています。