度々こういう質問を受けます。もしくは「痩せる漢方薬を
ください。」とか。市販で「脂肪燃焼」と謳った漢方薬が
売られていたりするので無理もありません。
冷静に善意を込めて言うのであれば、「痩せることもあり
ます。」というのが回答です。上記の通り、脂肪が多い人は
それを燃焼させることで痩せるわけですが、燃焼している
現場は筋肉です。つまり筋肉が必要量ある人は漢方薬でも
痩せる可能性があるということです。
とは言っても、漢方薬も薬ですから漢方薬で痩せるのは
ドーピングに他ならず、多くは交感神経系を賦活させて
代謝回転を上げるのがそのメカニズムです。あるいは
便通や排尿を促進させているだけ、というものもあり
ます。それが必要な病態であればイコール治療になる
ので、別に問題はありませんが、ただ痩せるためだけに
交感神経を興奮させれば、不眠や動悸、発汗などの
弊害が出かねません。だって薬だもの。
やはり安易に投薬に頼らず、過剰なカロリー源を減らして
筋肉維持の努力をすることが確実なのですよ。そして
意外と重要なのが咀嚼です。噛む回数が少ないと早食い
になり過食になりますし、唾液が少なく消化酵素も
出ないため吸収効率が悪く満腹感が得られません。
空腹の時は敢えてジャーキーやするめ、昆布などの
糖質ではない歯ごたえのあるもの選択すると良いですね。
何を食べないか、何を食べるか、そしてどれだけ噛めるか、
が大事。これが本当の回答です。