院長室

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しびれの治療

通常、しびれは神経に由来する症状とされます。なので

神経の異常があるかないかを調べるのが常套で、診察で

感覚や運動の検査をしたり、MRIで神経圧迫がないか、

などを見ていきます。

 

しびれが難しいのは、こういった一通りの検査でも異常

が見られないことが多々あるからです。ヘルニアや脊柱管

狭窄があって神経を圧迫しているとか、脳梗塞があった

とか、ガングリオンが神経の傍にできたとか、長期にわたる

糖尿病歴とか、意外とこういうケースは少ないものです。

 

そもそも痛みだってかゆみだって神経を介して感じる症状

なのですから、しびれに特化した異常を見つけようとする

ことに無理があるのかも知れません。画像検査や理学所見は

もちろん重要な情報源ですが、そこに異常がないから問題

なし、とはならないわけですね。

 

そこで持つべき視点は、一歩引いて、神経の修復に問題が

あるのではないかとか、神経過敏で感じやすい状態になって

いるのではないかとか、などです。修復に問題があるとする

ならば血流が悪いかも知れないし、過敏になっているのなら

ストレスが隠れているかも知れないな、と可能性を広げて

いくわけです。

 

こういう時に頼りになるのが漢方医学的な解釈だったり、

栄養学的な視点だったりするので、僕はこの2つをとても

重宝しています。漢方好きの医者とか、食事にうるさい医者

とか思われがちですが(笑)、解決に導く可能性がある

からやってるだけなんですよね。少なくともしびれの特効薬

なんて現状存在しませんから、画像異常がない場合、

この視点は必須だと思っています。

2016年3月17日 木曜日

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