院長室

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オリジナル被覆

今年はヤケドが少なかったなーと思っていたらバタバタと

受診。インフルエンザみたいに帳尻を合わせるが如く増え

ないよう祈りを捧げております。なむー。

 

ヤケドはもちろん湿潤療法でOKですが、湿潤療法のキモは

皮膚の治癒過程を阻害しないようにすることであって、

特殊な被覆材を使うことではありません。よくあるのは、

湿潤療法にはコレ!とばかりにキズパワーパッドを貼って

皮膚のトラブルを起こすケース。まあそういうCMやってる

から仕方ないんですけど。

 

キズが治る過程で大事なのは、異物がないこと、適度な湿潤

環境が保たれていること、の2点です。砂利やトゲはもちろん

異物ですが、水ぶくれやカサブタも異物に含まれるので注意

が必要です。また、「適度な」湿潤状態ってなんか政治家の

グレーな言い回しのようではっきりしませんが(^ ^;)、

具体的には被覆材にシミができない、被覆材から浸出液が

漏れてこない状態と言えます。

 

異物の除去は医療機関でないと難しい場合もありますが、

被覆材に関しては結構身の回りにある物でも代用できます。

要はキズに固着しないで余分な浸出液を吸ってくれれば良い

わけで、最も簡便なのはラップに穴を空けてキズに乗せ、

その上からペットシーツや生理用ナプキンなどの吸収素材で

覆う方法です。それも無ければティッシュやタオルでも可

です。あるいは台所用品の三角コーナー用穴あきポリ袋を

穴あきラップ代わりに使用しても good です。

 

意外と我々よりも、一般の方やスポーツ選手の方がこういう

工夫をされていたりします。スポーツの現場や自然災害の

現場ではこういう知識がとても役立ちますので、是非知って

おいてください。

 

そういや明日は3月11日。降板が決まっている古館さんが

報道ステーションで何を語るか、楽しみです。まあ局側も

厳戒態勢を敷いているでしょうから何かしようにも簡単では

ないでしょうけども。

2016年3月10日 木曜日

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