「きゃっかしょうこ」と読みます。元は仏教用語で、自分の
足元をよく見なさい、他人のせいにしないで常に自分を顧み
なさい、という意味です。大切なことよね。
足元を正す、というのは治療にも言えることで、身体の土台
たる足に不調があればそれを補うように上方に負荷がかかって
いき、全身の症状となってしまうんです。一時期、杭のデータ
改ざん問題で持ちきりでしたが、あの問題も最初から杭に注目
されたわけではなく、きっかけは上階の手すりのズレでした
よね。これがそのまま人間の身体にも当てはまると言うことです。
高層ビルは上階の方が風邪の影響が出やすいです。まあ耐震の
ために敢えてそうしている場合も多いですが、物理的に上に
行けば行くほど不安定になるものです。頭痛やめまいといった
「上方の」症状はもしかしたら足の不安定性が原因かも知れま
せん。
では足の不安定性をどう見極めるか、ですがまず外反母趾が
ある方はもうその時点で不安定性アリです。痛くなくてもです。
足はアーチ構造があって衝撃を分散する仕組みがありますが、
外反母趾ではこのアーチが潰れてしまっているからです。また、
足の指や前足底部にタコがある方もアヤシイですね。これは
通常ないはずの圧力が集中するためですから。歩くときの
足音がやかましい人もその傾向アリかも。
しもやけでもできないと意外と放って置かれることの多い足
ですが、寡黙に毎日身体を支え続けています。そしてその
負荷の影響が全身にも及びます。1日に1回は足と足の指を
よーくほぐしてあげてください。