院長室

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脚下照顧

「きゃっかしょうこ」と読みます。元は仏教用語で、自分の

足元をよく見なさい、他人のせいにしないで常に自分を顧み

なさい、という意味です。大切なことよね。


足元を正す、というのは治療にも言えることで、身体の土台

たる足に不調があればそれを補うように上方に負荷がかかって

いき、全身の症状となってしまうんです。一時期、杭のデータ

改ざん問題で持ちきりでしたが、あの問題も最初から杭に注目

されたわけではなく、きっかけは上階の手すりのズレでした

よね。これがそのまま人間の身体にも当てはまると言うことです。


高層ビルは上階の方が風邪の影響が出やすいです。まあ耐震の

ために敢えてそうしている場合も多いですが、物理的に上に

行けば行くほど不安定になるものです。頭痛やめまいといった

「上方の」症状はもしかしたら足の不安定性が原因かも知れま

せん。


では足の不安定性をどう見極めるか、ですがまず外反母趾が

ある方はもうその時点で不安定性アリです。痛くなくてもです。

足はアーチ構造があって衝撃を分散する仕組みがありますが、

外反母趾ではこのアーチが潰れてしまっているからです。また、

足の指や前足底部にタコがある方もアヤシイですね。これは

通常ないはずの圧力が集中するためですから。歩くときの

足音がやかましい人もその傾向アリかも。


しもやけでもできないと意外と放って置かれることの多い足

ですが、寡黙に毎日身体を支え続けています。そしてその

負荷の影響が全身にも及びます。1日に1回は足と足の指を

よーくほぐしてあげてください。

2015年12月3日 木曜日

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