AKA-博田法
【治療概念】
AKA-博田法(エーケーエーはかたほう)とは「動きの異常」を正す治療法です。博田節夫(はかた せつお)先生が永年研究されている治療法で「関節包内運動の異常が原因となる痛みを改善する運動療法」と定義されています。AKAはArthrokinematic Approachの略で、日本語では「関節運動学的アプローチ」と言います。
関節包内運動という聞き慣れない言葉が出てきましたが、これは関節の「遊び」と言い換えられます。関節は自分では動かせない方向へも少し動きがあるのが通常です。これを関節の「遊び」と言い、これがなくなると痛みやしびれといった症状が出ることがあるのです。AKA-博田法では、この関節の「遊び」の減少をチェックし、減少した部位を復元させることによって症状をとっていくのです。
特に重要な関節は骨盤にある仙腸関節という関節です。この関節に「遊び」の減少があると、関連痛と言って、膝や肩にも痛みが出ることがあるのです。ですから、AKA-博田法では、どんな症状でもまず仙腸関節の治療から始めます。
関節の「遊び」はせいぜい数mmです。そのわずかな動きの減少で、腰痛などの症状が出るというのは不思議ですが、実際に「遊び」を復元させていくとその場で症状がとれることもあります。このわずかな動きを復元させる手技ですから、患者さんに痛みはありません。むしろ物足りなく感じる人の方が多いのではないでしょうか?マッサージなどとは違いますから、強く押してコリをほぐす、という手技ではないのです。
【適応病態】
関節包内運動を改善させる手技ですから、関節の動きの悪さが原因の症状全てに効果があります。逆に内臓や神経が原因であったり、感染や悪性腫瘍には効果は見込めません。
来院される方で一番多いのは、やはり腰痛、膝痛、肩こりといった慢性疼痛疾患です。このような症状で、各種画像検査で異常もなく、鎮痛剤なども効果がない場合はやはり「動きの異常」があるのではないかと疑った方がよいと思います。また、レントゲンなどで「形の異常」が指摘されている方でも、その形の異常が症状に関連していない場合もありますので、「形の異常」があるからといって諦める必要はありません。
最近では、急性期の捻挫や、自律神経症状にも効果があるとの報告もあり、適応範囲は広がる可能性があります。実際に、痛みだけでなく、めまいや便通が改善したという方も見えます。
【治療風景】

仙腸関節を動かしている場面です。
腰~背骨の治療は横向きで治療します。

首の付け根にある肋椎関節を動かしています。
手足の治療は仰向けで行います。
治療の頻度は原則として2週間に1回です。最適な治療効果を得るためにはこの頻度が一番よいようですが、もちろん患者さんの症状に合わせて行います。症状が軽減してくれば、治療の間隔はどんどん開けていきます。
1回の治療時間はおおよそ15分ですが、症状によって差はあります。再診の方の場合、調子が良ければ5分ほどで終わることもありますし、逆に初診の方の時は20分で終わらないこともあります。









