症例報告

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顎関節症

アゴが痛い、口を開けづらい、噛むと痛い、アゴが外れやすい、

…こんな症状を呈するのが顎関節症です。

夜間救急などで、アゴが外れて戻らない、なんて症状で遭遇したりも

します。戻すことはできますが、もちろんそれは根本治療ではありません。

顎関節症は決して、顎関節の病気ではなく、実は頚椎の異常に端を

発していることがほとんどです。

顎関節症で悩んでいる方は、大概、肩こりや頭痛、目の疲れ、めまいなども

持っているもので、やはり頚椎の異常が絡んでいると考えて良いと思います。


以前はAKA-博田法も顎関節を直接動かして治療していましたが、今は

頚椎の治療で症状が緩和します。顎関節症が頚椎原性であることの証拠

でしょう。


また、漢方では意外と葛根湯が効果があります。もともと葛根湯は風邪薬というよりは

頚痛の薬で、頭頚部全般の炎症によく使用します。

実は風邪薬とだけ捉えるにはモッタイナイお薬なのです。


遠絡療法でも頚椎は非常に重要視します。頚椎の炎症が脳の症状を引き起こし、ilm18_be05028-s1

さらに脊髄にまで波及しうると考えるからです。


いやあ、頚って大事なんですよ。過度のPC作業や寝転んでのテレビ、なんて

頚をいじめてることになるので是非やめましょう!

…ということで更新作業も終了終了。 ^皿^

2010年1月19日 火曜日

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イネ花粉

ぼちぼちイネ花粉症の患者さんがみえ始めました。スギに比べると症状は軽いようですが、花粉症症状はつらいものです。花粉の種類が変わったからといって治療が変わるわけではないので、ウチでは、外出時にワセリン塗布、漢方薬内服で対処してもらっています。

鼻汁・流涙には小青竜湯、眼かゆ・鼻ムズには越婢加朮湯…などとおおまかな処方分けはありますが、やはりこれらは根治療法ではありません。漢方治療ではいかにシーズンオフ時に体質改善薬を続けられるかがキモになります。


また、実は遠絡療法でも根治は期待できます。遠絡療法の考え方では、

   「花粉症=アレルギー疾患=免疫異常=内分泌の異常=脳下垂体の異常」

と捉え、脳下垂体の治療をすることでアレルギー体質そのものを改善させようとするのです。さらに脳下垂体の近くには視床、視床下部がありそれぞれ覚醒機能、自律神経機能を司るので、花粉症のある方は意外と不眠や冷えなんかを伴うことが多いのです。

脳を治療する、なんて言うとおっかない感じがしますが、実際さまざまな症状の親分はilm19_cb02001-s1

やはり脳なのだと感じます。脳を触らず(これは何かおっかない表現ですね)に脳を治療できるという点では遠絡療法は画期的だと思います。

2009年9月5日 土曜日

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急性と慢性、局所と中枢

病気の名前って分かりにくいもんです。例えば医師から病気の説明があっても、専門用語だらけだし、病名は長いし複雑だし結局「???」で終わってしまうことも多いようです。医学用語は複雑で覚えるのは苦労しますが、自身の病態を知ることは重要です。そこで手っ取り早いのは「急性か慢性か」、「局所性か中枢性か」という分け方です。急性は最近のもの、慢性はもう何年も続いているものです。局所性とは症状がある場所に原因があるもの、中枢性とは症状がある場所に原因のないものです。

例えば、昨日転んで膝をぶつけて膝が痛い、なんてのは「急性」で「局所性」ですね。逆に、もう何年も膝が痛いけど、レントゲンでは膝に異常はないと言われたし、押しても痛くない、は「慢性」で「中枢性」です。一般に慢性で中枢性の病態の方が治療に時間がかかります。

急性と慢性の区別はそんなに難しくないと思いますが、局所性と中枢性は少し難解かも知れません。局所性は原因がはっきりしていて、炎症所見がしっかりある、移動しない、という条件があります。これらが揃わなければすべて中枢性です。


AKA-博田法や遠絡療法を行うとき、症状のある場所に全然触れない場合が多いのは、中枢の治療をしているからです。また、漢方でも慢性で複雑な病態には、表面に出ている症状ではなく、さらに深い原因を探って処方を決めたりします。これも中枢の治療と言えるでしょう。

踵の痛みや手首の痛みが腰の治療で改善するなんて、「ウソくせー!」と思うかも知れませんが、最近はそういう方の方が多い印象です。慢性、中枢性の病気が増えているのでしょうね。

2009年8月11日 火曜日

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そして「流れの異常」

・これまでの「形の異常」を探す診断学に対し「動きの異常」を見つけて治すのがAKA-博田法であると、前回紹介しました。今回は遠絡療法についてです。一言で言えばこれは「流れの異常」を正す治療法です。人間にはエネルギー(「気」でもいいです)の通り道があって、それを経絡と言います。目に見えないので説明は難しいですが、半身に12本あります。この経絡の流れが弱まったり、詰まったりすることで痛みなどの症状が出るという考え方が根本にあります。遠絡療法はもともと針治療から発展したので、こういった東洋医学の理論がどうしても入りますが、それらを記号や数字で表現して一種の「公式」にした所に妙があります。経絡の流れを改善するには「ツボ」を押すわけですが、手足のツボがパソコンで言うキーボードにあたるので、どこに症状があろうと、手足しか押しません。
・このツボを押す行為が結構痛くて、これが欠点ですが、僕は「動きの異常」を改善しても症状が残る場合、あるいは明らかに「流れの異常」である場合に遠絡療法を行っています。遠絡療法は応用範囲が非常に広く、それだけで比較すればAKA-博田法を遙かに凌ぎます。疼痛性疾患にとどまらず、内科疾患や皮膚疾患にも効果があるようです。
・この「流れの異常」と「動きの異常」という概念を足すことで、随分と治療できる範囲が広がりました。患者さんにとっても治療の選択肢が増えるので、良いことだと思っています。あとは僕がウデを上げるだけです。(笑)

2009年3月6日 金曜日

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徒手治療の魅力

・当院の特色として徒手治療があります。当院ではAKA-博田法と遠絡療法を採用していますが、僕が魅せられた理由は2つあります。1つは「その場で効果が分かること」、1つは「進化する治療法であること」です。AKA-博田法も遠絡療法も急に症状がゼロになるわけではありませんが、効いた時はその場で分かります。実は気が短い僕にとっては非常にありがたい治療法です。(笑)
また、それぞれの学会では活発に研究がされており、まだまだ応用範囲は広がりそうです。勉強のしがいがありますし、今まで治せなかった人が良くなる可能性があると思うだけでワクワクします。
・反面、短所もあります。どうしても治療に時間がかかることと、体得にも時間か必要だということです。ウチのような個人診療所では回転が悪いのは致命的ですから、やむを得ず自由診療にさせて頂いていますし、また一朝一夕で上達もしません。
・新しい治療法なので是非知って頂きたいのですが、詳細について書き始めると長くなりそうなので、それはまたの機会に。

2009年3月2日 月曜日

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