はりの部屋

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メンテナンス大事です

先日、車のエンジンオイルを交換しました。

エンジンオイルを定期的に交換するのは、エンジンが悪くならないようにするため。

交換後、整備士の方から、タイヤがひび割れているしバッテリーも弱っているから、そろそろ交換時期ですよ。と教えて頂きました。

おかげで、タイヤがバーストしたりバッテリーが上がったりなど、大きな問題になる前に対処することができました。

 

さて、身体についても同じことが言えます。

痛みが出てから、不調になって動けなくなってから、治療を受けていると治るのも時間がかかるし、何より身体がしんどいですよね。

そうなる前にメンテナンスをして、良い状態をキープしていくことが大切です。

 

テレビやインターネットでは、「腰痛に効く○○」「○○健康法」などさまざまな情報があふれています。

しかし中には、テレビでやっていた健康法を試して、余計に腰が痛くなった…なんて方もいらっしゃいます。

なぜでしょうか?

 

それは、自分の身体に合っていない方法を選択しているからです。

 

まずは自分の身体の状態を知ることがスタートです。

仕事や生活習慣、体の使い方などは人それぞれ違いますので、一口に腰痛と言っても、その原因と対策は人それぞれ異なります。

 

そのため、まずは専門家に相談することをおすすめします。

オイル交換でタイヤやバッテリーの問題が見つかったように、自分では気づかなかった問題を見つけてもらえるかもしれませんよ。

 

当院の鍼治療は、さまざまな不調の原因は「内臓の働きやバランスの問題」と考えますので、西洋医学とはちょっと視点が異なります。

生活習慣や便通、ストレス状況などをお聞きし多面的に身体を捉えていくのが、東洋医学の特徴です。

そして、身体の状態に合わせた生活習慣の見直し方をお伝えしていますので、無駄なく取り組めます。

 

また、理解が深まれば、体調をひどく崩す前に自分で対処できるようになっていきます。

 

興味がある方は、一度ご相談ください。

2020年6月27日 土曜日

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湿気が多い時期の養生法

湿気が多くなる時期に体調が悪くなることはありませんか?

 

東洋医学では、水分でもどちらかというと粘液質のものを「湿(しつ)」と呼びます。

湿はサラサラとした液体ではないため、

重く下にたまり、

流れが滞りやすく、

熱を持ちやすくなる、

といった特徴があります。

 

梅雨時に体が重だるくなったり、むくみが出やすくなるのもこういった「湿」の影響が考えられ、身体に悪さをすると「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。

症状としては、重だるさやむくみ以外にも
関節の腫れ・痛み
痰(たん)
便がべとつく
などがあります。

 

湿は、気候の影響もありますが、体の中でも生み出されます。

その主な原因は食事です。

・脂っこいもの

・味が濃いもの

・甘いもの

・アルコール

などを摂り過ぎると、湿が生じやすくなります。

 

また、内臓では「脾・胃」に負担をかけます。

梅雨時は、外的に湿が「脾・胃」に負担をかけやすい時期ですので、食事の内容や量に気をつけ、湿を体内に生み出さないようにすることが養生のポイントになります。

 

さやえんどう、セロリ、レタス、これからの季節は、きゅうり、とうもろこし、枝豆などが水分代謝を促進してくれます。

 

2020年6月20日 土曜日

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良いとこ探し

今回は、意識の向け方についてです。

 

施術をしていて、良くなっていく方とあまり変化がない方といらっしゃいます。

その要因の一つに、「ものごとの捉え方」があります。

 

例えば、施術を続ける中で、腰痛はラクになったけど便秘が良くならない…など、変化する症状となかなか取れない症状が出てくることがあります。

その時に、

「腰痛がラクになった」

「まだ便秘が良くならない」

どちらにフォーカスするかで、身体への影響も変わってくるんです。

 

「腰痛がラクになった」方にフォーカスすると、

「私の身体は変わってきている。」

「これからも良くなっていくかも。」

「良くなる力があるんだ。」

とポジティブに自分の身体を捉えることができます。

そうすると、身体もポジティブな方向へ向かっていくんですね。その結果、いろんな症状も改善していきます。

 

一方、

「まだ便秘が良くならない」方にフォーカスすると、

「身体は全然変わっていかない。」

「もう良くならないんじゃないか。」

「何をやってもダメだ。」

とネガティブに捉えるようになり、身体もネガティブな方向へ向かってしまいます。

結果、症状が改善しないだけでなく、他の不調を招くことにもなりかねません。

 

心理療法に、認知療法というものがあります。

これは、物事を捉える枠組みのゆがみが不調を招く、とした理論です。

例えば、

「男性はこうあるべきだ。」

「○○しなければならない。」

「自分は世間から嫌われている。」

といった硬直した考え方や、不合理な考え方などですね。

 

もちろん、これは一例であって、すべてではありません。

が、意識の向け方や捉え方で良い方向に向かうことができるのであれば、やってみる価値はありますね。

「以前と比べて、どこが良くなっているか。」

を探してみましょう。

2020年6月6日 土曜日

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めまいについて

自粛疲れからか、不調を感じている方が多いようです。

 

鍼灸の考え方のベースには「陰陽」の概念があり、身体の陰陽のバランスが崩れることが不調を招くと考えます。

最近相談が多かった、めまいについて考えてみます。

 

まず、簡単に陰と陽について。

これは世の中のあらゆるものを、陰と陽という相反する二つの性質に分けて捉えたもの。

 

陽…熱、火、天、昼、動

陰…寒、水、地、夜、静

 

といった感じです。

朝~昼~夜~朝と変化するように、陰と陽は常に変化しながら互いにバランスを取っています。

これが崩れると、自然界でいうと異常気象といったことが起こり、作物の不作などさまざまな問題が起こります。

 

昔の中国の人は、人も自然の一部と捉え、この考え方を身体にも当てはめたんですね。

では、めまいについて。

 

めまいは頭がフワフワしたり、グルグル回転したような感じになります。

このフワフワ、グルグルは動的ですので、「陽」に分類されます。

頭は、身体の上部に位置しますので、「陽」の部位です。

陽の部位に、陽の症状が出ているわけですね。

この状態は、身体のバランスが陽>陰と考えることができます。

 

ということは、余剰な陽を減らし、陰を増やしてあげればいいわけです。

鍼灸施術には、瀉法(しゃほう)と補法(ほほう)という手技があります。

瀉法は取り除き、補法は増やしていく、といったイメージです。

 

取り除いたり増やしたり、は施術だけでなく生活習慣によっても可能です。

例えば、

食事では、味が濃いもの、脂っこいもの、添加物が多いもの、においがきついもの、は陽の要素が強いです。

生活習慣では、パソコンやスマホの光刺激、サウナや長風呂、夜更かしは陰を減らし、陽を増やします。

そのため、めまいのような陽>陰の状態の場合、陽を増やすような習慣を見直すことが大切です。

 

自分の身体の状態を知り、対策を知っておくと、体調を大きく崩す前に対処することができます。

鍼灸施術の中では、陰と陽についてや生活習慣の見直し方についてもご説明しています。

興味がある方は一度体験してみると、新しい発見がありますよ。

2020年5月30日 土曜日

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うでの痛みと関係するもの

5月に入り、急に右うでにピリピリと痛みが出たと訴える女性がいらっしゃいました。

痛みは肩甲骨から薬指や小指まで。

 

この症状を東洋医学的に考えてみます。

 

東洋医学では、症状の根本原因を「内臓の働きやバランスの問題」と捉えます。

「五臓六腑に沁みわたる」の五臓六腑が内臓で、とくに五臓-肝・心・脾・肺・腎が重要と考えています。

そして、各内臓にはそれぞれ関係する経絡(けいらく)があり、その中を氣血が流れています。

経絡は身体の中を流れる道路で、氣血は栄養やエネルギーと考えてください。経絡を通して「栄養やエネルギー」を運ぶことで、内臓や身体はきちんと働きます。

 

内臓に何らかの問題があると、関係する経絡の通り道に反応が現れることがあります。

 

この方の症状である、肩甲骨やうで、小指、は「小腸」の経絡が流れていますので、小腸の問題が反応としてうでに現れた、と考えることができます。

小腸は、五臓の心(しん)と深い関係にあります。

 

心は、ストレスによる影響を受けやすい臓で、負担がかかると熱をもつ性質があります。心の経絡は、腋、うで、手のひら、小指を通ります。

緊張すると腋や手のひらに汗をかきますよね?

これは精神的なストレスが心(しん)に影響し熱をもったので、その経絡上に汗をかき、熱を冷まそうとしたんですね。

 

この方は自営業で、コロナウイルスの影響で業務内容の変更や対応に追われ、かなりストレスを感じていたようです。

その影響が、心(しん)と関係の深い小腸の経絡上に現れたと考えられます。

 

ストレスで身体は熱をもった状態ですので、冷ましてあげないといけません。

その役割をする内臓が「腎」です。

そのため、小腸と関係するツボに鍼をして熱をさばき、腎の働きをしっかりさせて熱を落ち着かせます。

 

このように、うでが痛いからうでだけをみる、のではなく、身体のバランスを考慮して内臓に働きかけるので、他の症状も変化していく可能性があります。これが東洋医学の大きな特徴ですね。

2020年5月23日 土曜日

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