院長室

« 7月 2024 4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

「ヒューゴの不思議な発明」

え〜、まず、ヒューゴは特に何も発明してません。(笑)

 

巨匠、マーティン・スコセッシ監督初の3D映画で、しかも子供が

主人公のファンタジーアドベンチャーって触れ込みの大作です。

…が、これは宣伝法が間違っているのでしょうが、はっきり言って

子供向けではありません。

 

これまで硬派な人間ドラマを撮ってきたスコセッシ監督が、そんな

子供向けのSFじみた映画を3Dで撮る、という意外さに興味があり

僕は観に行ったのですが、何のことはないしっかりスコセッシ映画

でした。(^ ^;)

 

では人間ドラマとして面白いかというと、やや難ありです。脚本や

演出などは確かに完成度が高く、「全ての存在に無駄なものはない。」

というメインテーマに則って、登場人物にも絶妙に役割分担がされて

いるし、黎明期の映画に対する監督の深い愛情も上手く表現されて

いますし、3D技術の使い方にも驚かされました。

…でも退屈なんすよ。

 

主人公ヒューゴに感情移入しにくい点が最大の問題かなと思います。

ストーリー展開のための記号的な行動をするので、大人の都合でやらされて

いるように見えて、なんか悲劇的な演出をされても同情できないんですよね。

巨匠と言えど、子供を描くのはニガテなんかな、と思っちゃいました。

僕がひねくれているだけかも知れませんが。(笑)

あ、あと随所に入るBGMが全然マッチしてなくて邪魔です。

 

ということで、「シャッター・アイランド」に続きスコセッシ監督には

またハズされた感がありますが、美しい映像を目当てに行けば満足は

得られると思います。

2012年3月8日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

洗いすぎにご用心

頭皮がかゆくてフケが出る脂漏性湿疹や手がヒビ割れる

主婦湿疹、体が乾燥して粉を吹いたようにカサカサして

かゆい老人性湿疹…などなど、これらの「乾燥+かゆみ」

に悩んでおられる方は意外と多いものです。


ウチでは漢方薬はもちろんのこと、ワセリン等を使った

湿潤療法で対応しています。ただこれらの原因の一つに

“洗いすぎ”があるのをご存知でしょうか?


我々の皮膚には皮膚常在菌という菌がびっしりと生息して

いて、彼らがバリア機能を果たしてくれているおかげで

ヘンな細菌などから守られています。この常在菌は皮膚から

出る皮脂をエサに生きていますので、我々とは完全に共生

状態であると言えます。


では毎日せっせとシャンプーやボディソープで体中を洗うと

どうなるか。常在菌のエサである脂分がなくなって、常在菌が

生きていけなくなるんですね。そうなれば当然バリア機能が

落ちますから、皮膚炎になりやすいわけです。


ですから、上記の疾患の方にはお薬もアリですが、シャンプーや

ボディソープを中止してもらうことにしています。

「ええ〜!不潔じゃね?」と思うかも知れませんが、常在菌を

無視したスキンケアほど危険なものはありません。

もし洗剤を使うのであれば、界面活性剤不使用のものを選ぶのが

いいと思います。

2012年3月5日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

夜なのにあさイチ

NHKで漢方の特番やってましたね。なぜトリンドル?!と

思いましたが、番組構成はなかなか分かりやすく、お堅い

雰囲気になりそうな漢方の話題を柔らかく伝える工夫をして

いましたね。


番組内では抑肝散という“気”を和らげる薬を結構押してましたが、

現在ツムラさんが強力プッシュキャンペーン展開中(笑)の薬

でもあるので、そんな業界の力学が働いたのかなぁ、なんて

ニヤニヤしながら見てました。(性格悪い ^ ^;)


でも実際、現場で抑肝散の活躍する場面は多いです。“気”を

和らげるということは西洋風に言えば、交感神経の緊張を抑える

ことで、現代社会にあって大人も子供もストレスに晒されています

から、おのずと抑肝散が登場する機会は増えるんです。

番組で紹介されていたように、精神科的な疾患に使用されることが

多いですが、「痛み」や「かゆみ」にも応用できます。


この薬は“怒り”を和らげる効果がその本態であると言われています

から、抑肝散の使用頻度が増えると言うことは逆に言えば、

怒ってる人が多いと言うことですね。義憤という言葉もありますが

現代人の怒りはどちらかというと自己中心的なもののようにも

思えます。人生なんてゲームみたいなもんですし(おいおい ^ ^;)

正解もないんですから、大らかに生きたいと思います。


でもトリンドルはないやろ?!何の力学?!(笑)

2012年3月1日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ

「アンダーワールド 覚醒」

B級映画とヴァンパイアものが好きな僕にとって外せない

映画「アンダーワールド 覚醒」を観てきました。

 

都合4作目となるシリーズもので、ちょい役の人まで同一

俳優で継続するという変な(?)ポリシーのある映画です。

黒いボンテージ衣装の女性が主人公のアクション映画というと、

なんかのパクりみたいですが、このシリーズのアクションは

ケレン味たっぷりで、なかなかよいんですよ。

 

主演のケイト・ベッキンセールさんもクールビューティーさが

ハマってて、とてもいいんですが、さすがにもうオバサンって

いうか…。今回は4作目ともあって主人公の子供が登場するという

ドラゴンボール的な展開になっちゃってますので、老けたのも

母性を表現するという意味では良かったのかも知れません。

 

内容はもう単にヴァンパイアと狼男がひたすらケンカしている

だけなので単純です。寝てても置いてかれません。(笑)

1作目からずっとこのノリなので正直飽きてきましたが、今回

子供が出たんだから、今度は一度死んだ主人公があの世から参戦

するのか?!とか意地の悪い予想をしてみたりできます。

え?今度?…そう、思いっきりまた続編ありそうなラストなんす。

もういいがな…。と言いつつまたきっと観に行くと思います。

 

褒めてんのか貶してんのかよく分からないレビューですが、一見さん

お断りの制作者の愛のこもった硬派な、要するに、極端にターゲットの

狭い映画です。…やっぱよく分からんな。(^ ^;)

2012年2月27日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ

低けりゃいいってもんじゃない

CMやテレビ番組でさかんに「コレステロールを下げましょう!」

とアナウンスしています。心筋梗塞や脳梗塞といった生命に直結する

病気の原因となる動脈硬化を防ぐことが狙いです。もちろんそれに

嘘はないんですが、問題はその基準です。


現在日本ではLDLコレステロールが140を超えると「高脂血症」

という診断になり、動脈硬化の危険度が高いという判断の下、

コレステロール値を下げる薬が処方されたりします。でも超えては

いけない基準はあっても、これ以上下がってはいけないという基準

はないんですね。ですから、どうしてもコレステロール値は

「低かろう、良かろう。」という発想になってしまいがちです。


ちなみに世界的にはコレステロール値の基準は日本よりも高くて、むしろ

高い方が寿命が長い、なんて発表もあるくらいです。なぜ日本がそれを

採用しないかは、…まあ、保守的だから、とだけ言っておきましょうか。(^ ^;)


で、コレステロールを下げ過ぎるとどうなるかと言うと、これがまた

大問題を引き起こすんですよ。コレステロールはステロイドホルモンと

性ホルモンの原料になります。性ホルモンが十分できなければ月経異常や

不妊の原因になりますし、ステロイドホルモンはストレスに対処する役目を

担っていますので、ストレスに弱い体になってしまします。やたら疲れやすい

とか、風邪を引きやすいとか、もしかしたら低コレステロールのせい

かも知れません。


そしてこういったコレステロール値が低い人が結構見逃されているのが

現状です。コレステロールの大部分は肝臓でタンパク質やビタミンを利用して

作られるので、やはりここでも動物性タンパクをしっかり摂ることが重要に

なってくるんです。

2012年2月23日 木曜日

カテゴリー 院長室

タグ