院長室

« 9月 2018 10月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

高タンパク食の是非

糖質制限食と同時に勧められるのが高タンパク食です。栄養療法

では糖質制限を指導する場合が多いので併せて高タンパクの指導

も行うことになります。

 

高タンパクということは、肉・魚・卵・大豆を多めに食べようぜ、

ってことですが、糖質制限同様、これにも様々な意見があります。

高タンパクでは体内が酸性に傾くとか、日本人の腸は高タンパクに

向いていないとか、単一タンパク摂取はアレルギーの原因になる

とか、4本足の動物は食べてはいけない(?)とか…。

 

これらをして栄養療法を否定する向きもあるのですが、我々が

行っている栄養療法はあくまで「過不足を分析して新陳代謝を

意図的に左右する」治療方法です。糖質制限を勧めるのは糖質過剰

という分析結果が出るからですし、高タンパクを勧めるのも

低タンパクという分析結果が出るからです。決して糖が嫌いで

タンパクが好きだから、ではありません。(^ ^;)

 

こう書くと当たり前のように聞こえるかも知れませんが、意外と

「分析」は度外視されているのが現状です。テレビで○○が健康

に良いと言われれば早速買いに行ったりしませんか?それは

本当に自分に足りていないのか?という分析をしないで実行

しちゃってるってことですよね。

 

食事には地域性や民族性、習慣や嗜好など数多くのファクターが

関与します。正直何が正解は分かりません。けれども、体を形成

するのは食事だけですから、病態の治癒に大きく関与するのも事実

です。であれば、なるべく客観的な情報を集めて確からしいものを

採用する、という方法論が一番安全だと思うのです。その結果が

糖質制限であったり高タンパクであったりすれば、あまり議論の

余地はないと思うんですけどね。

 

こういう根拠が薄いまま行われる食事指導は、糖質制限「教」で

あり高タンパク「教」となり、治療ではなく思想になってしまい

ます。医療者側も患者側も気を付けねばなりません。

    2018年10月22日 月曜日

    カテゴリー 院長室

    タグ

    湯たんぽの使い方

    若干フライング気味ですが、毎年必ず数例は湯たんぽやカイロ

    による低温ヤケドがやってくるので、啓蒙という意味では早すぎる

    ことはありますまい。

     

    低温ヤケドは通常のヤケドとは大きく異なります。その名の通り

    低温なので長時間にわたって熱に晒されることが最大の特徴です。

    高温でのやけどの場合、接触時間は数秒、長くても数分ですが

    低温ヤケドの場合は数時間になります。

     

    これにより皮膚の損傷は深部に達します。低温ヤケドの最初期は

    軽く赤みがあるだけで水ぶくれもないし、大して痛くもなかったり

    しますが、1〜2週後に急激に腫れて痛くなります。これは時間

    をかけて徐々に深部が壊死するためです。こうなると大きく切開、

    切除して治癒までに2ヶ月近くかかります。通常のヤケドは当初

    から水ぶくれができて痛いのですが、損傷は浅いので長くても

    数週間で治癒します。ね?違うでしょ?

     

    そしてその原因で最も多いのが湯たんぽです。最近の商品はタオル

    生地に包まれたりして低温ヤケド防止の工夫はされていますが、

    それでも多いです。そこで湯たんぽの使い方。寝る30分くらい前

    から布団の中に入れて空気を暖めておく。そして寝る時は取り出して

    しまうか、敷き布団の一番下方の下に入れてしまうんです。決して

    抱っこして寝てはいけません。(^ ^;)でも寒いしぃ〜、という方

    はネックウォーマーをお勧めします。意外と身体中温まりますよ。

     

    貼るカイロや電気カーペットも同じ理屈で低温ヤケドのリスク要因

    ですので使用に十分注意してくださいね。ちなみに「めぐりズム

    の貼るタイプは高温にならないのでリスクが低くてオススメです。

      2018年10月18日 木曜日

      カテゴリー 院長室

      タグ

      冷える or 冷たい

      だんだんと寒くなってきましたね。順調に(?)風邪の方も増えて

      います。気温低下によって肺の線毛運動が低下しウィルスや菌を

      排出しにくくなるので感染症のリスクが増えるわけですが、もともと

      冷えがある方はさらにこのリスクが上昇します。

       

      だからこぞって保温グッズや温める漢方薬を使っていくのですが、

      気を付けねばならないのは、「冷える」というのは自覚症状だ

      ということです。それはつまり実際には冷えていなくても冷えを

      感じることもある、ということ。えー、そんなんある?と思うかも

      知れませんが、しばしば遭遇する症状です。

       

      これは相対的冷えと言って、ほてりがある場合にほてりのない

      場所を冷えると感じてしまうことです。例えば、更年期などで

      顔はほてるが手足は冷たく感じる、というパターンは意外と多い

      ですね。こういう時に、そうか冷えるのか、では温めましょう!

      とやるとほてりが却って悪化して不調になることがあるのです。

      冷えが自覚的なのか他覚的なのかは治療方針が全く違うことがある

      ので要注意なんです。

       

      ちなみにこういう相対的冷えの場合は治すべきはほてりであったり、

      体温調節障害であるので漢方的には柴胡(サイコ)という生薬が選択され

      ます。加味逍遙散(カミショウヨウサン)という漢方薬が更年期によく使用

      されていますが、この薬には柴胡が入っていてさらに冷やす生薬も

      追加されているので、「冷えのぼせでほてり傾向」のある場合に

      適応となります。更年期にはこういう症状が多い、というだけで

      決して更年期障害を治す薬ではありません。

       

      さて、こういう変わった(?)冷えでなければ、もちろんどんどん

      温めるべきです。手足が冷える場合でも身体の中心から温める方が

      効率的ですので、首、腹、腰、を重点的に温めてみてください。

       

        2018年10月15日 月曜日

        カテゴリー 院長室

        タグ

        「銀魂2/イコライザー2」

        常々、続編映画は好まないと公言している僕ですが、1作目が面白いと

        そりゃあ観たくなるのが人情ってもんでさ、ダンナ。今回は両方とも

        続編でさぁ、文句あっか。

         

        銀魂1作目で、スピンオフができたらいいなぁ、なんて言っていたら

        まさかの続編。悪ふざけが過ぎる原作と悪ふざけがしたくて堪らない

        監督のタッグですから、今回も相性バッチリ。とは言え銀さんの

        超人っぷりがひどいので前作ほどの完成度は望めません。ギャグ作品

        のシリアス、シリアス作品のギャグ、ってかなり難しいバランス感覚

        を要求されますが、その辺りは百戦錬磨(?)の福田監督なので、

        ほぼギャグです。(笑)

         

        まあ第1作を観た人しか観ないでしょうから、それを見越して制作側

        もハードル上げてきてますが、ギャグパートはモロ銀魂です。(嬉)

        意外と劇場は混んでて、隣付近になぜか品の良い老夫婦がお座りに。

        ええと、コレ銀魂っすよ?うん○とかキモい女装とか、ヲタクにしか

        分からないネタとか出てきますよ?って銀魂風にツッコミされたい銀魂

        上級者さんですか?もしかして?とかすげー気になってあまり集中できん

        かった。取り締まられてもおかしくない内容だから、まさか映倫の検閲?

        客も同罪になるの?とか。(笑)

         

        原作は最終回詐欺の罪を犯したみたいですから(笑)、余計に映画も

        注目される、という作者殺しっぷりがまた銀魂テイスト。もう続編は

        いいから、二朗さん出ずっぱりのこってりしたスピンオフ作ってください。

         

        そしてこちらもまさかの続編「イコライザー2」。前作が好評だった

        せいもあり随分前から企画されてたそうで。教えてよぅ。元々はアメリカ

        のテレビシリーズで、一言で言えば米国版必殺仕置き人です。それを

        デンゼル・ワシントンさんが好演しています。

         

        無敵のタフガイアクションではなく、その場にある物を利用して

        スタイリッシュにキメるクール系アクションなんですが、その特徴は

        今作ではなりを潜めてしまい、若干軸がぶれている感はあります。

        それでも製作にも名を連ねるデンゼルさんの人柄か、今作でも若者

        への愛が溢れており、アクション以外にもしっかり見所があります。

         

        前作もラストバトルは大変凝っていましたが、今作も面白い工夫が

        ありました。総じて、残念ながら前作越えとは思いませんが、意外と

        また続編が?結構デンゼルさんはハマリ役かも。

         

        そしてまたまさかの続編、「ボーダーライン」!誰が観るねん?!

        …すいません、僕、観る。だってデル・トロ観たいもん。もう続編

        うんぬんは言ってはいけませんな。(^ ^;)

         

          2018年10月11日 木曜日

          カテゴリー 院長室

          タグ

          統合医療とは

          西洋医学の限界、あるいは適応外、という場合などに他の医療と

          組み合わせて治療することを統合医療と言ったりします。保険

          診療内であっても、西洋薬と漢方薬を併用する場合も統合医療

          と言ってよいでしょう。

           

          すると全人的医療とか包括医療とかと言って、とても聞こえが

          よい感じで宣伝されますが「ごちゃ混ぜ医療」になってしまう

          弊害もあるので注意が必要です。なかなか難しい症状があれば

          効果があると言われるもの全て試してみたいのが患者心理です。

          そこにつけ込んで非論理的な商品を販売することまで統合医療

          と言ったりするんですよね。

           

          人間の体はまだ分からないことも多いし、西洋医学の歴史も

          浅いものですから、治療に際して必ずしも科学的である必要は

          ないと思いますが、であれば尚更その治療を選択する論理性は

          確保するべきです。患者さん側も「小難しいことは分からん」

          とか「知人が勧めたから」という理由だけで採用するのは控える

          方がいいでしょうね。一番多いのは「TVでやってたから」

          だけど。(^ ^;)

           

          ごちゃ混ぜ医療にしないようにするには、やはりその治療法の

          仕組みや効能を論理的に理解することです。例えば花粉症に対し

          西洋薬の抗アレルギー剤と漢方薬の小青竜湯を併用することは

          ありますが、抗アレルギー剤はアレルギー誘発物質のブロックで

          小青竜湯に含まれる生薬には水っぽい鼻水や咳を抑える効果が

          ある、というのがこの場合の論理です。

           

          メディアの情報が氾濫し、効能だけを切り取って宣伝することが

          多々見られる上に、統合医療という便利な言葉が上乗せされる

          ことで結局損するのは患者さんですから、難しい状態であるほど

          論理性を蔑ろにしてはいけないと思います。

            2018年10月4日 木曜日

            カテゴリー 院長室

            タグ