院長室

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血液検査の条件

栄養療法をやる場合、血液検査は必須ですが、その時「朝食抜きで

来て」とお伝えします。女性の場合は「月経じゃない日に」とも。

 

患者さんからは「朝食べてないからフラフラじゃー」と恨み節を

頂戴することしばしばですが(^ ^;)、これは血液データの正確さを

担保するため必要なんです。例えば中性脂肪という項目は食事の影響を

受けやすく、食後だと上昇してしまいます。糖質摂取量の目安になる

ので、食事の影響がない空腹での数値を見たいんですね。

 

食材中の脂質は血液中から消えるまで12時間くらいかかるので、

前日の夕飯後から朝食を抜いて行うのが楽なんです。朝も昼も抜く

のはもっと苦情をもらいそうですし。(笑)

 

また生理中は出血した状態の血液データになってしまうので、

鉄不足の評価が狂ってしまいます。鉄の過不足も栄養療法では重要な

因子ですのでこれも正確を期したいのです。生理中に健診して貧血の

結果が出ると、「まあ生理中だからしゃーないわね」で済まされて

しまいますが、普段の状態が分からなければ診断になりませんので、

とてももったいないことです。

 

厳密には生理と生理の中間がベターですが、不順な場合や更年期で

いつ来るか分からない場合は、出血中でなければ良いです。食事を

抜くことに関しても、どうしても朝は来られないという場合は、

ゆで卵や豆腐など糖質や脂質が極力少ないものを食べてからおいで

下さればセーフです。僕も八つ当たりされないで済むし。(笑)

 

診断が正確でないと治療方針もはっきりしないことがあるので、

是非ご協力を頂ければと思います。

    2019年11月28日 木曜日

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    VD検査プチ革命

    栄養療法業界(?)ではビタミンDの不足を重要視しています。

    骨の代謝のみならず、各種アレルギー性疾患、うつ、悪性腫瘍

    などに関連することが分かっているからです。

     

    さらに小腸粘膜の吸収能力を左右し、また副腎ホルモンと同族

    であることから副腎疲労との関連も想定されます。極めて重要な

    ビタミンなんですね。特に日本人は低値のことが多く、上記

    疾患が日本で多いこととの関係性がありそうです。

     

    ビタミンDは活性型と非活性型がありますが、必要に応じて

    非活性型から活性型に変換されるので、重要なのは非活性型の

    量になります。血液検査で見ているのはこの非活性型です。

    この検査が自費扱いで、これまで6500円を頂いて行って

    いましたが、重要な項目とは言えコストフルなのと結果が出る

    までに3週間前後かかるのがネックでした。サプリを飲まれて

    いる場合は経過フォローにまた検査が必要なので尚更…

     

    それが、ついに、なんと、これらを解決する新しい検査法が

    登場したのです。これまで同様血液検査で、3000円で

    できるようになったのです!しかも検査結果も早ければ数日で

    分かります!何と言うことでしょう!あれ?興奮してるの

    僕だけ?(笑)

     

    安くて早くても、これまでの方法でのデータと差が出ては診断

    が狂ってしまうのですが、同一検体で同時に検査してもほぼ

    同値でしたので、これもクリア。さらに他の項目と時間差で

    結果が出るためレポートが別紙扱いでしたが、これからは同時に

    出るため紙が減る。これも地味に嬉しい!あれ?興奮して(略)

     

    冒頭に書いたようにビタミンDはかなり重要です。コストダウン

    で多くの方が利用できるようになるのは福音と言えましょう。

    直近やられた方には申し訳ないのですが、これからずっとこの

    価格ですので、実施を悩まれていた方も是非やってみてください!

      2019年11月25日 月曜日

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      Bを攻める

      寒さと乾燥、この季節はこれらが色々な病態を悪化させます。

      痛みやかゆみだけでなく、気管の諸症状も然り。Bスポット療法は

      咳や鼻閉、後鼻漏などの呼吸器症状によく行われます。

       

      BスポットのBは「鼻咽腔」の「び」だったりするので(笑)、

      近年は「EAT(=上咽頭擦過療法)」と呼んでいます。上咽頭に

      塩化亜鉛溶液をこするように塗りつける、という結構暴力的な

      治療なんですが、確かに奏功する場合があるんです。

       

      EATを紹介する書籍が増えたせいもあって希望される方が増え

      ましたが、あくまでもEATは慢性上咽頭炎に対する治療で、

      慢性上咽頭炎から来る症状にこそ効果を発揮します。例えば頭痛に

      良い、と書かれていますが冷えや血糖変動から来る頭痛には効き

      ません。当たり前ですが。で、その慢性上咽頭炎を証明するのにも

      EATをする必要があるので、結局はまず一度やってみないことには

      始まらないんですね。

       

      EATを希望されて来院される方は、予め知識を持っていらっしゃって

      説明も楽ですが、まだ認知度が低い時にはやってもらうのが大変

      でした。なんせ一度はやらないと治療の適応かすら分からないですから。

      実際には鼻とノド両方から綿棒で塩化亜鉛を塗って、出血がある

      ことが診断になります。綿棒を噛んで離さない人いたなぁ。(^ ^;)

       

      はっきり言って、やる側もやられる側も気持ちのよい治療法では

      ありませんが、様々な呼吸器症状に悩まれている方はやってみる

      価値アリだと思います。勇気を振り絞って(笑)ご来院ください。

      今月の健康教室では再度このネタをお話しします。実は副腎疲労とも

      関連があったりするので結構重要な病態です。こちらは勇気不要

      ですので、是非御参加下さいませ。

        2019年11月21日 木曜日

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        抵抗性と過剰分泌

        これはインスリン分泌において問題となる状態です。インスリンは

        人体で唯一の血糖降下作用を有する膵臓のホルモンです。糖尿病には

        このホルモンの分泌異常が必ず絡みます。

         

        インスリン抵抗性とは、インスリンの効きが悪くなっている状態で

        血糖が下がりにくくなるので、高血糖の時間帯が増えます。対して

        インスリン過剰分泌では必要以上にインスリンが出るので血糖が

        下がり過ぎてしまいます。

         

        抵抗性があれば高血糖になるので過剰分泌が誘発されますし、また

        過剰分泌で膵臓が疲弊すればインスリンの効きも悪くなります。

        抵抗性と過剰分泌は表裏一体と言ってよいでしょう。これらが続く

        ことで糖尿病という診断に至りますが、現在の糖尿病診断は血糖値と

        HbA1cを主に見るにすぎません。これらの数値が悪くなるのは

        抵抗性と過剰分泌が結構進行してからです。つまり早期診断には

        そもそも向いていないと言えます。

         

        とにかくインスリンを無駄使いしないこと、これが最大かつ最高の

        予防と治療です。と言うことはやはり高血糖にならないような食事が

        重要となります。そして高血糖になるのは糖質量よりも食べる順番の

        方が大きく関与するので、空腹状態での糖質摂取を厳しく指導する

        ことになるんですな。精製された糖ならさらに上昇しやすいので

        玄米や全粒小麦などの未精製炭水化物に変えることも言います。

         

        最近ではインスリンの反対の作用をするグルカゴンの過剰がそもそも

        悪い、という論もあります。グルカゴン過剰により高血糖になり、

        それに反応してインスリン過剰になる、ということです。グルカゴン

        過剰の原因には酪酸不足が指摘されています。酪酸は腸内善玉菌に

        より産生されるので、ここで腸内環境が関わってくるわけです。

        そこで酪酸の原料となる水溶性食物繊維を含む海藻類を常食する

        ことが追加治療となるのです。

         

        まあ結局いつも言っていることなんですが(笑)、糖の問題は

        血圧や脂質、アレルギーや脳機能、痛みや冷え、成長にも老化にも

        関係するので耳にダイオウイカができるほど言いまっせ。(^皿^)

          2019年11月18日 月曜日

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          ステロイドの是非

          ステロイド剤、という名称は何となく耳にしたことがある、もしくは

          実際に使用したことがある、いや現在進行形でお世話になっている、

          と様々でしょうけど結構浸透しているものと思います。

           

          例えばアトピー性皮膚炎の塗り薬、喘息発作時の吸入薬、リウマチ

          などの炎症コントロールに使う内服薬、とほぼ全科に亘り使用されて

          います。時に生命の危機を救う効果があるので、西洋医学的には

          無くてはならない薬であることに異論はありません。

           

          ステロイド剤の本名(?)は「合成副腎皮質ホルモン剤」で、我々

          が自身の副腎で合成可能なホルモンの代替品です。つまりステロイド

          がよく効く、ということは即ち副腎が弱っている、ということでも

          あるわけですね。ステロイドを使用し続ければ自身の合成能力が低下

          することがあるので注意が必要なのです。

           

          ではステロイドは危険だからダメなのか、いやいや症状緩和に有効

          だから使うべきなのか、という是非論は無意味です。上記のような

          効果を利用しないのは勿体ないので、副作用に気を付けて使えば

          いいだけの話です。

           

          その前提で、重要なのは「減らす手段を持っているか?」ということ

          です。それがないから是非論に陥る、といっても過言ではないかも

          知れません。医療者側からすればステロイドを使う代わりに並行して

          それ以外の方法を提案できるか、ということです。

           

          ウチの場合はそれが漢方薬だったり、食事指導だったりするわけ

          ですが、何かしら別アプローチがなければやはり持続使用による

          副作用のリスクが上がります。治療はすべからく「ツール」ですから

          その長所短所を知って使わないとしっぺ返しを食うんですな。

          ステロイドで言えば「幅広く使え速効性もあるが、長期使用に

          向いていない」という性格です。「チョー効く薬」「なんかヤベー薬」

          という認識ではいけませぬ。

            2019年11月14日 木曜日

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