院長室

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「こんな夜更けにバナナかよ」/「クリード2」

お待たせしました、本年1発目の映画レビューです。別に待たれていない

可能性大ですが、めげずに今年も素敵な映画を紹介しまっせ!

 

まずは我らが大泉洋ちゃん主演の「こんな夜更けにバナナかよ」です。

幼少時に筋ジストロフィーという難病に罹患し余命いくばくもない中、

宣告よりもはるかに長く、そして太く生きた鹿野靖明さんとその

ボランティア達を描いた作品です。実在の人物を演じる難しさなんて

吹き飛ばす洋ちゃんの好演と悩めるボランティア役の高畑充希さんが

素晴らしい。

 

洋ちゃん作品では毎回のように「どんな役をやっても大泉洋すぎる」

という批判(?)を浴びますが、一方でこの役は天性の明るさを持つ

洋ちゃんじゃないとできなかったように思います。まあ洋ちゃんシンパの

僕が言ってもダメですけども。ただ、ワガママで気難しい、という演出

は物足りなかったかな。少なからず介護やボラの現場を知っているので

劇中の鹿野さんは特別偏屈な人には見えなかった。むしろめっちゃいい人。

人間のリアルを描いていたという点では昨年末にヒットした「ボヘミアン・

ラプソディ」の方が上ですね。

 

そしてまさかの続編「クリード2」。前作はアポロ・クリードの息子が

ロッキー・バルボアをセコンドにつけてチャンピオンを目指すという

ファンは失禁必至涙濁流の大傑作でしたので、正直この続編は不安でした。

しかも今度は「ロッキー4」でアポロを殺し、ロッキーに敗れたイワン・

ドラゴの息子と戦うってんだから、それは蛇足じゃね?と感じてました。

 

いやいや、ザ・杞憂!今回は続編でありつつ実は「ロッキー4」のリブート

でもあります。プロットもそのまま、ちょっと意味不明な特訓(笑)も

確信犯でしょう。それでいて「ソ連から来た化け物にやられた親友の

敵討ち」でしかなかった「4」を見事に昇華させています。アポロの息子に

戦う意味を問いかけ、そしてさらに老いてなお悩み続けるロッキー自身

への解も用意されています。ドラゴ親子を単なる悪者にしなかったのも

素敵。今作のキモはスタローンさんが脚本に関わっていることでしょう。

 

しかし前作もそうでしたが「ロッキーのテーマ」の出しどころがニクイ。

泣くに決まってんじゃん、そんなの。そしてブリジット・ニールセンさん

が出るとは!しかも結構大事な役どころ!私生活では54歳で出産!

これこそ蛇足!さらになんと「ランボー5」も撮影済みらしいし、3月

には「大脱出2」公開、そして「エクスペンダブルズ4」への出演表明と

スタローン師の活躍にワクワクが止まりませぬ。素敵。(^ ^)

 

2019年1月24日 木曜日

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