院長室

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子供の栄養

よく言われることですが、子供は成人の縮小版ではありません。

確かに薬の用量は体重ごとに厳密に調整されるべきものですが、

こと栄養に至っては、子供だから少量で、というのは間違いです。

 

子供と大人の最大の相違点は「成長」です。成人でも日々新陳

代謝によって細胞は入れ替わっていますが、子供は入れ替わる

だけでは足りなくて、さらに大きくなっていかなければいけ

ません。つまり大人よりもむしろ大量の栄養が必要だと言う

ことです。

 

ここで重要になる栄養がタンパク質です。子供の背が伸びる

のは骨や筋肉が増大するからですが、これらの原料はタンパク質

です。タンパク質=肉、魚、卵、大豆は是非とも増やしたい食材

です。しかしながらタンパク質は分解されてアミノ酸レベル

にならないと吸収されません。分解には消化酵素が必要ですから

口腔内環境や腸内環境が影響するのは言うまでもありません。

 

またアミノ酸がタンパク質に再合成される際にはビタミンB群や

亜鉛が必要なのでタンパク質と同時にビタミンやミネラルも

当然重要です。これらを豊富に取り入れたいのに、糖質で

お腹を満たしていれば、「満腹なのに栄養失調」状態になり

ますし、糖質はビタミンB群を消費するので追加の悪影響も

出ます。

 

巷間、子供達の発達障害や適応障害が取り沙汰されますが、

それは成長に必要な栄養が足りていないせいかも知れません。

子供の元気の秘訣は、成長に必要な栄養で満たしてあげること

だと思います。

2018年4月26日 木曜日

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