僕の治療の進め方は、薬物療法、運動療法、食事療法の
3つを病態に合わせて、あるいは社会性に合わせてバランス
を考慮して提案する、というものです。特に近い将来
訪れるであろう保険制度の変革に備えるにはセルフケアや
予防医学が重要になるでしょうから、運動と食事の分野に
重点を置いています。
運動療法と食事療法は経済的で予防に繋がる反面、面倒
ですよね。知ってます。(笑)僕も色々と勉強している
つもりですが、全て知っているわけではないので、提案が
その方にとって最適かどうかはいつも気にしています。
この分野ではこれが正解!ってのは無いし、教科書通りに
行かないことなんてザラなので、現状自分や家族で実践して
みて良さそうだ、と判断できるものを正義(?)として
捉えています。
そうすると、教科書的に「正しいこと」をやってもらう
よりも「できること」をあぶり出すことの方が大事だと
気付きます。糖質過剰の方に糖質制限は正しいですが、
その人はまず何ができるのか、を考慮しなければ大抵
うまくいきません。運動療法もまた然り、です。
患者さんからすると、医師の発言は絶対的なもののよう
に捉えられがちですが、こういった生活習慣を変える
治療は習慣が人それぞれである以上、やり方も千差万別
なはずです。まずはできることって何だろう、これな
できそうだ、こんな会話が診療でできるようになると
いいですね。