なんかルー語みたいやね。(笑)最近流行の筋膜リリースとは
何なのか。筋膜とは筋肉を包む膜のことで、リリースはこの場合
「はがす」というニュアンスで使われていますから、筋肉と筋肉の
間で筋膜がくっついているのをはがして動きを良くしますよ、
と読み解けます。
筋肉はたいてい何層にも重なっていて、同一姿勢が続いたり、
緊張が継続すると筋肉間で癒着が起こり、滑りが悪くなって痛みを
誘発します。明らかな腫れや熱感がないのに痛みが続く時、この
筋肉間をはがす操作で症状が改善する場合があるわけです。
ウチでやっているハイドロダイセクションもこの筋膜リリースの
一つですが、敢えて「筋膜リリース注射」としていないのには
理由があります。それはリリースしているのが筋膜とは限らない
から。実際には血管と筋肉の間とか、脂肪と脂肪の間とか、結構
筋膜と関係なく注射します。「筋膜リリース」だと若干語弊が
出てしまうんですね。
そもそも人体は筋膜以外にも様々な膜で隔たれていて、膜があれば
癒着はどこでも起こり得ます。この膜の総称が明確に定義されて
いないのが現状で、英語では「fascia(ファスチア)」と言いますが、
日本語訳がまだありません。「fascia リリース」だとどんな治療か
伝わりにくいので、治療の対象ではなく治療行為を苦し紛れに
治療名にしているんですな。
もちろん注射でなければいけないわけではないので、手技的な
操作で治療することも可能です。この場合も正確には「fascia」を
リリースしていることになります。操作方法は様々紹介されていますが、
緊張することで癒着は悪化する可能性があるので、身体を緊張
させない手技がベターでしょうね。具体的には「揺らす」方法が
良いのではないかと思っています。そんなわけで僕の場合、
ハイドロダイセクション後に注射部をフニフニもんでいるのです。