はりの部屋

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足が冷える原因は…

「足の冷えが悩みです。」

 

こんな女性の方がみえました。

 

他の症状をうかがってみると

・イライラ

・にきび

・首の痛み

・手のひらや足裏が汗ばむ

などを訴えていました。

 

足の冷えで困っているのに、手足が汗ばんでいますね。

これは、どういうことでしょうか?

 

東洋医学には、「陰陽の概念」があります。

これは世の中の事物を、陰と陽に分けて捉えた考え方です。

 

陽…昼、天、熱、動

陰…夜、地、寒、静

といったイメージです。

これは自然界の現象を分類したものですが、

先人は身体にも当てはめて考えました。

 

陽…上部、左、男、背中

陰…下部、右、女、お腹

といった感じで、あらゆるものが相対的に陰陽に

分類されます。

例えば自律神経は交感神経が「陽」、

副交感神経は「陰」となります。

 

さて、上記の症状を陰陽でみていきますと、

イライラは、熱(陽)が多い状態と捉えることができます。

怒っている状態の表現で、頭から湯気が出ていたり

顔が真っ赤になっていたりすることからも分かりますね。

 

にきびは、赤く腫れますのでこれも熱(陽)。

顔や首は身体の上部に位置しますので、部位的に陽です。

手足が汗ばむのは、熱があるからですね。

以上のことから、身体の状態は陽に傾いている

すなわち熱が多い状態というのが分かります。

 

ということは、足の冷えは冷えているからではないんですね。

熱が多いから身体は冷まそうとして、

結果的に冷えるわけです。

熱が多いことが根本の問題ですから、温めてはいけません。

さらに熱を加えることになるからです。

 

このように、一部の症状だけにとらわれると

対応が逆になってしまうことがあります。

身体を全体的に捉えていく視点が必要ですね。

 

 

 

2020年1月25日 土曜日

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