院長室

« 7月 2024 4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

ヘルニアだもんで

自分でもうっかり整形外科医であることを忘れている今日この頃

ですが、標榜している以上腰痛や肩こりの患者さんはもちろん

みえるわけで、中でもヘルニア…と言われている方は結構います。

 

ヘルニアとはもともとは「飛び出る」という意味で腰椎椎間板

ヘルニアと言えば腰の椎間板が飛び出ている、ということです。

他にも鼠径ヘルニア、食道裂孔ヘルニアなどなど部位によって

色々あります。

 

我々が扱うのは腰や頚のヘルニアなわけですが、椎間板が

ヘルニアって(?)何が起きるかというと、すぐ傍の脊髄を

押すので、その神経支配領域の症状が出るのです。腰の神経

は足に、頚の神経は手に行くので椎間板ヘルニアというのは

基本的に四肢の症状がメインなんです。

 

例えば腰痛だけで足の症状が何もなければ、恐らくヘルニア

ではありません。現在ではMRIが発達して神経の圧迫状況が

画像で確認できますが、昔はレントゲンしかなかったので

何でもかんでもヘルニアと診断されていた事情があります。

 

さらに四肢の症状=ヘルニアというわけでもなく、例えば

梨状筋症候群や胸郭出口症候群のように筋肉などによる圧迫

が原因の場合もあります。これにはハイドロリリース注射や

筋膜リリース的徒手療法が効果的です。

 

当然鉄やマグネシウムなどのミネラル不足により筋緊張が

出ている場合はそれらの補正が治療になりますが、これを

言うとまた整形外科医であることを忘れるので今回は触れず

におきましょう。(笑)少なくとも、腰痛=腰のヘルニア

ではない、と覚えてください。

2018年9月10日 月曜日

カテゴリー 院長室

タグ