院長室

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ニオイの元から消臭!

消臭剤のCMではありません。(笑)この文章、何かおかしくない

ですか?「香りでごまかさない」とか「ニオイを分解する」とか

よさげなセリフが散りばめられますが、消臭剤である以上、ニオイ

ありきな商品なわけで、ニオイの元を消しているのではないですよね。

なので「ニオイの元を消臭する」がそもそも日本語的におかしい

と思うわけです。

 

さて、なにアンタ、クレーマーかね?と思われそうですが(笑)、

これを医療に当て嵌めてみると、意外と同じ構図であることに驚き

ます。あたかも根本的な治療をしている風で、その実やっていること

は対症療法でしかない、というね。特に薬物治療は症状に対抗する

ために作られているので、症状が出ないようにしているわけでは

ありません。あくまで「ニオイ消し」です。もしも生ものが腐敗して

臭いなら、それを掃除しなければいけないですが薬ではそれは

できません。

 

決して対症療法すんな!と言っているのではなく、その治療がその人

にとって対症的なのか根治的なのかを見極めながら選択しなければ

いけない、ということです。例えば漢方薬は「体質改善ができる」と

宣伝されることがしばしばありますが、それは薬を中止しても症状が

戻らない場合に限られるはずです。もしも服用を止めて症状がまた出る

ようなら対症的だったことになりますよね。

 

筋膜リリース注射も、薬剤を使わないで効果を出すという部分では

大変意味がありますが、これも中止できなければ対症的であると

判断すべきです。ならばその原因となる背景が隠れているのではないか?

と考えるのがスジですし、治療はすべからく中止できて完了となる

はずです。

 

もちろん根本原因が明らかにできることの方が少ないし、そもそも

そこまでの治療を望んでいない方もいるので、この考えを押しつける

気は毛頭ないですが、やはり医療者の姿勢としては薬を出して、

注射をして、それすなわち治療だとは思わない方がいいと言うこと

です。治療を止められるのか、止めるためには何をすべきなのか、

そしてそれは望まれているのか、そこまで突き詰めれば、きっと

無駄な処方も減って医療費削減にもなっちゃうんじゃない?という

お話ですが、まあ消臭剤が売れないと困る人もいるから難しいのよね。

    2017年8月10日 木曜日

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