院長室

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診断と治療はセットで

よくテレビ番組でスーパードクターが原因不明の病気を

斬る!みたいな名医シリーズ(?)が放送されますが、

どこに行っても分からなかった病気を診断する、という

のは既に様々な検査データが揃っているわけで、視点を

変えれば診断はしやすい、とも言えます。

 

診断名がないと治療が進まない、というのは西洋医学の

悪いところだとよく言われますが、僕は必ずしもそうは

思いません。確かに難しい診断名に行き着いても特有の

治療がなければ、あまり意味はないでしょう。ただ治療

行為には必ず副作用などの負の側面があることも考慮する

必要があるわけで、ある程度その行為の根拠がなければ

それは怖い選択肢になってしまいます。

 

つまり診断は治療とセットでなければならないと言うこと。

重箱の隅をつつくような診断名を探し当てて、結局ステロイド

投与、ではなんとも寂しい訳ですが、逆にある治療法を想定

してそれが理に適うものなのかを判断するために検査して

診断を付ける、というのは必要な過程です。

 

栄養療法でも、漢方薬治療でも、何か西洋医学を否定する

立場に思われがちですが(^ ^;)、治療行為のための診断は

必ずしているので、大枠は変わりません。むしろアトピーに

効くサプリとか漢方薬、なんていう宣伝文句はアヤシイと

思った方が良いでしょう。そんな診断で処方するわけでは

ないですから。

 

また診断に迷うときに、見切り発車的に治療を行うことが

実際にはあります。でもこれはその治療が診断に結びつく

時にやる行為で、診断的治療と言います。痛いから痛み止め、

は…当然診断的治療ではないですね。

 

 

2016年10月20日 木曜日

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