梅雨や台風など、気圧変動が激しい時期の頭痛は漢方で
言う「水毒」が原因の場合が多いという話はこれまで
何度かしていますが、ではそれ以外の時期の原因は?と
いうお話。
やはり考慮しなければいけないのは姿勢です。現代人は
PCやスマホなど必要以上に下方を向く時間が長い傾向
があります。5kg以上もある頭部を引き上げる力が頚部に
かかる訳ですから、頚の後ろは当然パンパンになります。
また、眼球運動や光の絞りなどの調節にも筋肉が関与して
ますから、眼に入る刺激によって眼の筋肉もパンパンに
なります。
筋肉がパンパンという状態は、要はずっと力こぶを入れ
続けていることなので、太くなった筋肉に押されて血管が
圧迫され、血流が悪化します。すると筋肉は酸欠状態に
なりますから、痛みやしびれが出てくる、という理屈です。
とまあ、理屈は分かるけど、じゃあ良い姿勢って何なのさ、
ってことですよね。力が入り続けて硬くなった筋肉をほぐす
ことももちろん治療法になりますが、同じ習慣が続いていれば
それは対症療法にしかなりません。姿勢を良くしようとしても
すぐ戻っちゃうし…
ここで気にして欲しいのは「頭を支えるもの」です。頭は
頚に乗っています。頚は背骨に乗っていて、背骨は腰に
乗っています。そして、腰は足で支えられています。最終的に
注意すべきは足なのです。さらに言えば足のゆびです。
良い姿勢というのは、決して胸を張って「気をつけ!」の
状態を作ることではなく、足から身体を支えている状態
なのです。するとむしろ身体の力は抜けます。力が抜ければ
筋肉の過緊張も減り、血流も阻害されません。
なかなか難しく感じるかも知れませんが、まずは座っている
時でも足で支えていることを意識すると良いですよ。