院長室

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1食?2食?3食?

栄養療法や食事療法に興味を持った方ならば必ず

ぶつかるであろう壁、「1日何食がよいのか?」

ある先生は「3食キッチリ」と言い、また別の先生は

「1食が良い」と。はたまた「不食」の人まで本を

出す始末。さて、どうしたもんか?

 

答を先に言ってしまうと、「人それぞれ」。おーい!

なんじゃそりゃー!という声が聞こえて来そうですが、

別に答を放棄しているわけではなくて、そう考えるのが

ベターだからです。

 

人は自前でエネルギーを産生できる生物ではないので、

必ず外部からの供給が必要です。それが三大栄養素なのか

プラーナなのかは置いておいて、外部から取り入れる

ならば原料を分解して吸収する作業が必要です。さらに

それを細胞に運搬し利用して初めて活動ができる、

という仕組みになっています。

 

つまり活動には「原料」「分解吸収」「運搬」「利用」

という要素が必要なわけですね。これにさらにその人の

「需要」が関係します。活動にどれくらいのエネルギーを

要するのか、ということです。これらのパラメータに

よって食事の量と頻度と内容が決定されるわけです。

 

例えば、「利用」が落ちている人は一度にたくさんの

食事をしても無意味どころか「分解吸収」に負担がかかり

ますから、少量頻回の食事が必要になるでしょうし、

「分解吸収」に問題がある人は「原料」に配慮しなければ

いけません。こういった状態は千差万別なので、「人

それぞれ」が答になるのです。

 

怖いのは、「○○先生が言っていたから」というだけの理由

で色々な食事制限、あるいは偏った食事をしてしまうこと。

食事こそ、その時の状態に応じて相談しながら決めねば

なりません。本来は医師がその道先案内人になるべきなん

でしょうけど、まだそれは大分先の話でしょうね。

 

ちなみに僕は、職務形態、血液データ、自身の感覚、など

から勘案して今のところ朝夕の2食が良いようです。

2016年6月23日 木曜日

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