どちらもR15指定なのでよい子のみんなは観られないよ!
まずは「デッドプール」。マーベルヒーローの脇役ですが、
この度堂々の主役に。自身の病がきっかけで不死身になって
しまったというオバカ設定でかつシンプルな勧善懲悪モノ、
というシンプルさ。そしてセリフは超下品。これだけ聞くと
大して興味も湧かないかも知れませんが、いやはやどうして
めっちゃオモロイ。
と言うのも、映像の見せ方の工夫が素晴らしく、また他の
作品をイジりまくったり、自分をディスったり、観客に
語りかけたり(これをメタフィクションと言う)、まあ
派手にやりたい放題で爽快なんです。全編にわたる下ネタ
や、お下劣言動も主人公が純粋なのであまり嫌悪感はあり
ません。女性は引くかも知れませんが。(^ ^;)「マト
リックス」に比肩…とまでは言いませんが、次作も期待
してしまう良作です。
そして「エクス・マキナ」。これは問題作です。ある研究者
が開発したAIを搭載したロボットのテスト、という設定で
ほぼ密室劇かつ登場人物は4人、でもとってもスリリングな
センス効きまくりの作品。AIものは一つのカテゴリになる
くらい古来数々の名作があるので、どこに新鮮味を持って
くるのか興味がありましたが、一つは視覚効果。この部門で
アカデミー賞を受賞したのも頷けます。
そしてもう一つは「性」でしょうか。ここがR指定になる要素
かも知れないですが、でもだからこそ若者にも観て欲しいな
と思います。AIものは人間の存在、意識が俎上に上るので、
どうしても哲学的な流れになってしまいますが、ここに「性」
を持ってくるのは必然でしょう。新進気鋭の女優さんのヌード
が拝めるぞい!なんていうゲスい大人の目線ではなく(笑)、
純粋な若者の感性でこれを観て欲しい。そして衝撃を受けて
欲しい。もしかすると覚醒者が出るかも?!難点は上映館が
少なすぎること。観に行こうと思うと軽く半日つぶれます。
第3者の厳格公正な視点で見ても違法ではないが不適切な
表現だらけなので(←言ってみたかっただけ)、R指定は
仕方のない2作ですが、それだけドンガった作品でもあり
ます。観る価値アリです。