院長室

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傷跡を残さないためには

湿潤療法をやっていると、その目的が「傷跡を残したく

ないから」という理由の方が結構みえます。確かに

湿潤療法はそういう効果もありますが、それは副産物と

捉えた方がいいかも知れません。

 

湿潤療法の本質は「正常の創傷治癒機転を邪魔しないこと」

に尽きます。キズは適度な湿潤環境で治りやすく、消毒薬

やガーゼ被覆はそれを阻害します。それらを考慮した結果

としてキズの治りが良い方法、ということになります。

 

なので、そもそも深い傷だとか、経過中に感染を起こした

など組織損傷が重度であればやはり湿潤療法でも傷跡は

残ります。消毒やガーゼは組織損傷を招くので、比べれば

当然湿潤療法の方がきれいだとは思いますが、厳密に同じ

キズで比較することはできないので、それは経験的な見方に

なります。

 

では何か湿潤療法以外にできることはないか。それは

遮光と皮膚の代謝改善でしょう。これから日差しが強く

なりますから紫外線の影響も増大します。上皮化したばかり

の皮膚は紫外線で色素沈着を残すことがあるので、約2ヶ月

は何らかの遮光をした方がいいでしょう。

 

そして皮膚は人体の中でも新陳代謝が激しい臓器なので、

毎日多くの栄養を必要としています。それらが不足して

いれば代謝も悪くなるのは自明。皮膚の材料としての

タンパク質、加工する道具としての亜鉛や鉄、ビタミンC

やビタミンBはケガをしたからこそしっかり補給すべき

です。まあ僕くらい修行が進んで達観すると顔も尻も同じ

ようなもんなので(笑)、上皮化したら放っておくかも

知れませんけども。南無。

    2016年5月12日 木曜日

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