院長室

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「ルーム」

えっ?「腸ケア」じゃないんかい?!すんません、天の

邪鬼で。なかなかの作品だったもんで。しかも次回の

答え言っちゃってるし。(^ ^;)

 

ある部屋で暮らす若い母と幼児。とても幸せそうですが、

何か違和感が。実は7年前に誘拐されてそのまま監禁された

少女が犯人に産まされた子供と暮らしているのです。当然

母親は脱出を望んでいますが、子供にとってはこの部屋が

「すべて」なので…というお話。

 

すわ、凝ったワンシチュエーションスリラーか、と思い

きや意外とあっさり脱出に成功します。実はこの映画は

サスペンス要素はツリで、本題はその後の生活にあるの

です。部屋が「すべて」だった子供の変化、犯罪者の

子供として見る祖父の眼、そして事件後のインタビュー

からあることに気付いてしまう母親。など、異常に濃い

人間模様が展開されます。

 

爽快感や押し寄せる感動がある作品ではありませんが、

とてもよく練られていて、自分がもしそれぞれの立場

だったらどうか、と深く考えさせられます。登場人物が

少ない分、それぞれの演技が重要になりますが皆さん

とてもお上手。最重要人物の子役が上手すぎてむしろ

リアリティを欠くのが難点と言えば難点ですが、でも

素晴らしい。

 

マーベルヒーローや人気漫画頼みの昨今、こういった

類のクセのある力作が増えると嬉しいです。

 

2016年4月14日 木曜日

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