「キアヌ・リーブス完全復活!」と銘打ったアクション
ものです。別に休んでたわけでもないのに「復活」なんて
言われるとキアヌも複雑でしょう…。(^ ^;)
ストーリーは至ってシンプル。足を洗った凄腕ヒットマンが
ある事件をきっかけに復讐鬼と化し、バッタバッタと敵を
殺しまくる、というだけ。注目すべきは“ガンフー”とか言う
この映画のために創造されたガンアクション。流れるような
体術と至近距離からの射撃の組合せはなかなかに素敵。
“ガン・カタ”最高だけど“ガンフー”も良いじゃん。
で、逆にそれ以外はちょいとイタい。暗殺者を殺す仕事
を請け負っていた、という設定の主人公なので、強いのは
いいんだけど、全部真っ向勝負という暗殺者たらぬ戦略の
数々は設定を揺るがしてしまいます。しかもそのせいで
捕まって親友に助けられて、親友が殺害されるという、
これまたらしからぬ展開に唖然。ランボーでもそんな戦法
とらんぜよ。
悪役がショボイのも残念なところ。ロシアンマフィアの
冷酷さをもっと前面に出さないと主人公の強さも引き立ち
ません。殺しのプロ同士の戦いなんだけど、結局は復讐し
合いの肉弾戦、という結果になってしまいました。既に
続編作成が決定しているそうで、できれば主人公の路線を
しっかり方向付けして欲しいところです。って、まあ続編
絶対観ますが。(笑)
でさ、続編作成決定は公開前から知らされていたんだけど、
本編の最初のシーンが瀕死の主人公なわけですよ。本来、
えっ?!どうしてこうなった?そしてこの先どうなるわけ?
という演出のハズなのに、続編決定を知ってるから主人公は
ここで死ぬわけないじゃん、とイキナリ白けちゃうん
ですよ。これは結構致命的。もう少し宣伝時期も考えて
欲しいです。誰に言えばいいか分かんないけど。