院長室

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腹の中は身体の外

最近参加したセミナーでの印象的な一言です。これは、

食べたものは吸収されて初めて栄養となるのであって、

食べただけで安心してはいけないよ、ということです。

とても重要なことです。分子栄養学では血液検査から

栄養の過不足を推理する手法を用いますが、どうしても

ビタミンやミネラルの不足にばかり目が行き、それを

補うことに拘泥してしまう傾向があります。


もちろんそれが功を奏して、とても良くなることも多々

あるのですが、一向に改善しない場合もあります。そんな

時は、足した物が吸収されていないと考えるべきで、

まさに足してもまだ「身体の外」にある状態なんですね。


そうなると栄養の不足はさておき、まずは上手に吸収

されるようにアプローチを変えねばなりません。吸収の

妨げになる要因としては、消化酵素が出ていない、吸収の

現場である腸管壁に問題がある、などです。これらは

血液検査ではなかなか判断できないので、患者さんの

自覚症状を頼りに try and error を繰り返しながら適切な

提案に練り上げていく過程が必要です。


それでも、全ての人に共通してやるべきことがあります。

それは過食と早食いをしないこと。腸は皮膚の延長で

重要な外敵からのバリアでありながら必要な物は通すと

いう、いわば税関のようなもの。もの凄い仕事量なんです。

これを疲れさせてしまっては本来の仕事がままならなくなる

のは自明ですね。過食や早食いは腸にもの凄い負担を強い

ます。腸の健康は全ての基本で、乳酸菌やビフィズス菌も

大切ですが、さらに前提として疲れさせないことがとても

重要です。


この発想は食事のみならず、当然薬にも当てはまることで、

不要な薬剤は害にしかなりません。食事はゆっくり、薬は

最小限、を合い言葉にしましょう!

    2015年4月23日 木曜日

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