院長室

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新学期、新生活

ウチの姪達もそれぞれ小学校と幼稚園に入学入園しましたが、

皆さんの中にも進学、就職、あるいは異動や転職などなど新しい

環境に身を置くことになった方がみえると思います。こういう

変化は何度経験しても不安半分、期待半分、でドキドキですよね。


東洋医学的に冬から春にかけてはあらゆるものが「目覚め」る

季節なので、これまで持っていた症状が悪化しやすい時期でも

あります。特に新たな環境での緊張と相まって、ストレスに由来

する精神的な過敏症状が出現することが多いです。不眠やイライラ、

動悸にほてり、などなど…。


漢方医学的にはこれらは「気」の異常と判断し、その症状や

所見から「気鬱」や「気逆」と診断します。特に上記のような

症状の時には柴胡、黄芩、竜骨、酸棗仁、厚朴、蘇葉なんていう

生薬が効果的なので、それらを配合する漢方薬をチョイスする

ことになります。「柴胡加竜骨牡蛎湯」なんて薬の名前を見ても

普通はチンプンカンプンですが、柴胡と竜骨が配合されている

ことから、なんとなくストレスに対応した薬なんだなぁと分かる

と思います。もちろん全てのストレスに対応はしていませんが。


それはさておき、ストレスや疲れに対して、甘い物でホッと

しようぜ的なCMをたまに見ますが、これは絶対にNGです。確かに

血糖値が上がるので元気にはなりますが、上がった速度で今度は

下がるので、低血糖を招きます。するとまた甘味が欲しくなって…

の繰り返しに陥り、ホッとするどころか症状が悪化しかねません。

いくらガッキーが「ア〜モンド〜(ニコッ)」と誘っても食べては

なりませぬ。(笑)


この季節はとかく過敏状態になりやすいので、空腹時の糖質は

避けて漢方薬で補助をする、というのが身体に優しい治療になる

と思います。

2015年4月9日 木曜日

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