最近にわかにメディアでも腸内環境が話題になっています。
乳酸菌のサプリメントが数多出回っているのがその表れで
しょうか。腸内環境は腸内細菌に左右されるので、「良い
腸内環境」とは「良い腸内細菌バランス」と言い換えても
いいでしょう。
腸内細菌は大きく善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌の
3つの勢力があり、これらが適当なバランスで存在している
のが理想です。特に日和見菌は善玉菌と悪玉菌の多い方に
化ける(なので日和見と言うのですが)性質があり、悪玉菌
が優勢な人は日和見菌が悪玉化して腸内環境を乱すのです。
なので善玉菌の代表格である乳酸菌を摂ることが日和見菌を
善玉化させ、腸内環境を改善させる、という理屈です。悪玉菌
が優勢で腸内環境が悪いと腸は常に炎症を起こし、食物アレルギー
の原因になったり、炎症を抑えるホルモンを消費させ副腎疲労
の原因になったりします。
様々なアレルギー疾患の震源地が腸にある、というのはこの
ためなんですね。ですから、アトピーも喘息も花粉症も、やはり
腸内環境を整えることが治療になり得ます。では何故腸内環境が
悪化したのか、さらに深く根本原因を探ることも始まっています。
これらが臨床で当たり前のようにできると日本の医療の質も
向上するでしょう。
ちなみに乳酸菌は基本的に納豆や味噌汁などの発酵食品で摂る
ようにしてください。乳製品はカゼインの害やマグネシウム不足
を招くのでNGです。