院長室

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湯たんぽ注意報

今年に入ってから来院された熱傷患者さんは全例低温熱傷、という

なかなかのハイペースで来ています。去年までに罹患された方の

出戻り(?)がないのが救いではありますが、それは低温熱傷が

通常の熱傷と全く違う経過をたどるので、それに懲りて気をつける

ようになった、とも考えられます。


熱傷は高温による皮膚の不可逆的損傷がその本態ですが、高温で

あれば接触時間が短いので損傷は表層に限られます。低温熱傷は

その名の通り低温なので長時間熱に暴露された結果、損傷は深部に

達し、深部で壊死が起こるためキズは治りづらく、跡も残ります。


まあ通常の熱傷でも十分イヤですけど、低温熱傷の最大の特徴は

受傷後1〜2週して急激に悪化することが多い所です。これは深部の

脂肪組織の壊死が徐々に進行するためで、最初は少し赤いくらいの

見た目でも、突然黒くなって周囲が赤くなって痛みます。こうなると

薬ではコントロールできないので、局所麻酔して壊死部分を切り取る

必要があります。全例ではないですが、80〜90%くらいはこの

経過をたどる印象です。


低温熱傷がこの時期増えるのは、何と言っても暖房機器の使用が増す

からです。湯たんぽ、カイロ、ストーブが3大原因でしょうか。

圧倒的に湯たんぽが多いですが。それだけ冷えに悩む方がいるという

証左でもあるわけですが、低温熱傷の予防はとにかく暖房器具を直接

皮膚に触れないようにすることです。湯たんぽを使用するなら靴下を

はいてさらに寝間着を靴下にインしましょう。それを忘れてコンビニ

に行かないようにだけは注意です。(笑)

    2015年1月12日 月曜日

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