全国2000万人のチャウ・シンチーファンの皆様こんばんは。やっと、
やっと、彼が帰ってきましたね。近年はどうもマジメなSFファンタジー
撮ってみたり、ひでーアクション映画に関わってみたり、とらしさがなりを
潜めていましたが、今作は「少林サッカー」や「カンフーハッスル」の
頃の輝き(=くだらなさ 笑)を取り戻しました。
誰もが知る西遊記の、その前のエピソードをオリジナルで描く本作は、
結構新鮮です。冒頭の魚妖怪との戦闘シーンだけでも、チャウ・シンチー
要素が全て詰め込まれており、とても楽しい。このシーンが良すぎるので、
作品全体が尻すぼみに感じてしまうほどです。正直、ストーリーには
説得力のなさがあり、悪ふざけが冗長なので映画としての完成度は
「少林〜」や「カンフー〜」には劣ります。もっとこのキャラいじってくれよ!
とか、その術最強過ぎじゃね?とか、心の叫びも絶えないのですが、
チャウ・シンチーの「らしい映画」をまた観られるだけで幸せなのです。
ただ妖怪が人々をサツガイしまくるので、残虐シーンは多めです。その
ためPG12指定なのだそう。でも日本語吹き替えの声優陣が豪華なため、
劇場は「日本語吹き替え版メインのPG12」という何かヘンな状態に。(笑)
もちろん僕は字幕版を観ましたが、せめて半々くらいで上映して欲しいです。
CMも結構大事なシーンを惜しみなく出しちゃってるので、もう少し
加減しないと、却って本編を観てガッカリさせちゃうんじゃないかと
心配になります。ラストの曲も晒しちゃってるしさ…。
くだらないギャグと、他作のパロディ、外連味あるアクションに、ほんの
少しの感動、そしてくだらないギャグ(笑)という大変贅沢なシンチー映画を
満喫してください。