院長室

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外傷の基本

この季節、意外とスノースポーツでの外傷患者さんが増えます。僕はしばらく

北海道にいた割に全くやらないのですが、スピードが出るので激しい損傷に

なる率も高いです。


整形外科領域の外傷は、大きく骨折とねんざなどの軟部組織損傷に分けられ

ます。どちらも軽傷から重傷までその程度は様々ですが、とにかく基本は

「安静・冷却」です。外傷はすべからく急性の病態ですから、炎症が必ず

あります。炎症が長引くことは慢性の病態に移行することにもなりますから、

初期にしっかり炎症を抑えることが重要なわけですね。


安静というのは患部を使わないことですが、ギプスなどでの固定も局所の安静

を保つ目的なので安静に含まれます。冷却はアイシングです。冷湿布では通常

温度を下げる効果はないので注意が必要です。アイスノンや保冷材が必要です。


最近では子供でも部活動やクラブチームの活動がもの凄く厳しくて、「絶対に

試合を休めない!」とか「月末の大会に出られるようにして下さい!」とかプロ

顔負け(?)のコトを言いますが、もちろんダメです。安静と冷却を経て痛みが

ないならば良いですが、中途半端で出場すれば痛みが慢性化することになり、

結局長期に休むことになりかねません。


ぎっくり腰なんてのも急性の外傷ですから、安静と冷却が基本です。腰のバンド

で固定安静しますよね。バンドはあくまで急性対応のものなので、腹巻きのように

後生大事に巻くものではないです。(笑)また冷却したいので、お風呂も加減

しなければいけません。健康ランドでジャグジー!なんてもっての外ですね。(^ ^;)


ちなみに外傷は多かれ少なかれ出血を伴うので、血流を良くして血が貯まらない

ようにした方が腫れが早く引きます。ここは結構漢方薬が効果的なんですね。

…なんか久しぶりに整形外科医みたいな記事になりました。自覚ないからなぁ。

2014年3月3日 月曜日

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