最近プラセンタのサプリメントが各種流通しておりますが、それを
「プラつぶ」なんて言うらしいですね。お肌に良いとか、疲れが取れる
とか主に女性をターゲットに宣伝されていますが、もともとプラセンタは
肝臓の薬です。アレルギーや不眠や倦怠感や更年期症候群など、使用する
場面は多岐にわたりますが、全て肝臓の機能が高まる結果です。
で、最近よく「プラつぶ飲んでいいですか?」なんて聞かれるわけですよ。
もちろん飲むこと自体は別に害はないんですが、結構軒並み高価なので、
費用対効果を考えるべきなんです。薬はどんな摂取の仕方をするにしても
結果的に血管内に入って目的臓器に到達し効果を発揮します。摂取の仕方は
大きく分けて、経口、皮下、静脈内の3ルートがありますが、ダイレクトに
薬剤を血管内に届けられる静脈内投与=血管注射が最も効果があるという
ことになります。その次に吸収効率がよいのは皮下注射です。皮下組織から
浸透して血管内に入ります。最も効率が悪いのが経口投与です。経口投与では
腸という“税関”をくぐる必要があるので、どうしても思った通りに薬剤が
届かないんですね。反面、副作用を防ぐには適しているわけですが。
さらに、市販のサプリメントに本当に表示量通りに成分が入っているか、
と言う問題があります。実は現行の法律では、原材料の表示義務はあっても
内容量の表示義務はないんです。つまり表示通りに入っていなくても、罪に
問われないんですよ。ということは中にちゃんと入っているかは、メーカー
の良心次第。(笑)これはちょっと頼りないですね。
ということで、「プラつぶ」は高くて効率が悪いと考えるのがようさそうです。
他の市販のサプリメントでもそうですが、1ヶ月飲んでみて効果が感じられない
ものは中止すべき、とお話するようにしています。