まさかの2回連続映画レビューですが、それも致し方ないほどの傑作映画
でした。テレビCMを見ると「好きになった人は狼男でした。」なんて
言ってるのでファンタジーかと思っている人、損してます!批評サイト
なんかで「幼女に猫耳で萌え狙いのあざとさ」なんて書かれてるので敬遠
してる人、損してます!
確かに狼男が実在することが前提になっていますのでファンタジーでは
ありますし、かわいい子供がちっちゃいオオカミに変身するのは萌え
たりもするでしょう。(僕には分かりませんが ^ ^;)
しかしこのアニメはそんな些細で品のない寸評なんて消し飛ばすほどの
破壊力を秘めています。内容は一言で言えば「母と子供の成長記」で
しょうか。
よくある題材のように思えますが、表現の仕方が押しつけがましくなく、
また極力説明を排除することにより詩的な雰囲気を醸し出しています。
そしてこのアニメの自然のみずみずしいこと。人間と自然をとても
愛おしく描けていることに感嘆します。終始主人公達との距離感を保って
いるのも素晴らしい。この手のテーマだとついつい主人公の口を借りて、
必要以上に愛を叫ぶ(笑)ものですが、そういう興ざめをさせていない
ところに好感が持てるんですよね。
母役の声優は宮崎あおいさんでしたが、やはりこの人は上手い。間違い
なくこの映画の完成度を上げていました。
はっきり言って全然子供向けではありませんが、でも子供にはアンパンマン
よりこちらを見て欲しいですね。(笑)
「ダークナイト ライジング」と今作で、早くも今年度の洋画邦画No.1が
出そろってしまった感があります。「踊る大捜査線〜FINAL」はダメでしょう。
観るけど。(^皿^)
いやしかし、宮崎駿監督の後継者はもしかしたらこの細田守監督かも…!
吾朗さんでなく。(悲)