院長室

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西洋と東洋と

たまたまこのブログを見た高校時代の友人から、「もうちょっと

医師らしいこと書けや!」的なクレームが入った(笑)ので、

最近思うことをつらつらと…。


ウチの特色と言えば、漢方治療、遠絡療法、AKA−博田法、

オーソモレキュラー療法ですが、前2者は完全に東洋系、対して

後2者は西洋系の治療法です。東洋系はマクロ的視点の治療法、

西洋系はミクロ的視点の治療法ですから、相容れない部分がある

のは確かですが、相手にしているのは同じ人間なのですから

共通点も多いはずで、もっと“イイトコ取り”すればいいのになぁ

と思います。


西洋医学的には限界な病態でも漢方薬で改善したり、遠絡療法で

しか改善できなかったような症例もあります。感染症には抗生物質は

絶対必要ですし、切り傷を麻酔薬を使って無痛で縫合できるのは

西洋医学の恩恵です。どちらが勝っているかという問題ではなく、

活躍できる場面が違うから補完しようぜ、ってことですね。


でも気をつけて頂きたいのは、同時に新しい治療を始めるのは危険

だということです。副作用があるから、ではなく治療の効果判定が

できなくなってしまうからです。西洋と東洋は補完し合うべきですが、

同時に開始してしまうと、どちらがどんな効果があったかが分からなく

なってしまします。遠回りのように感じるかも知れませんが、新しい

治療を始める時は、一つずつ、が原則です。その上で“イイトコ取り”が

できれば、きっと良い結果が生まれるのはないでしょうか。


…って、これで友人は満足してくれるかな?(^ ^;)


2012年5月10日 木曜日

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