たまたまこのブログを見た高校時代の友人から、「もうちょっと
医師らしいこと書けや!」的なクレームが入った(笑)ので、
最近思うことをつらつらと…。
ウチの特色と言えば、漢方治療、遠絡療法、AKA−博田法、
オーソモレキュラー療法ですが、前2者は完全に東洋系、対して
後2者は西洋系の治療法です。東洋系はマクロ的視点の治療法、
西洋系はミクロ的視点の治療法ですから、相容れない部分がある
のは確かですが、相手にしているのは同じ人間なのですから
共通点も多いはずで、もっと“イイトコ取り”すればいいのになぁ
と思います。
西洋医学的には限界な病態でも漢方薬で改善したり、遠絡療法で
しか改善できなかったような症例もあります。感染症には抗生物質は
絶対必要ですし、切り傷を麻酔薬を使って無痛で縫合できるのは
西洋医学の恩恵です。どちらが勝っているかという問題ではなく、
活躍できる場面が違うから補完しようぜ、ってことですね。
でも気をつけて頂きたいのは、同時に新しい治療を始めるのは危険
だということです。副作用があるから、ではなく治療の効果判定が
できなくなってしまうからです。西洋と東洋は補完し合うべきですが、
同時に開始してしまうと、どちらがどんな効果があったかが分からなく
なってしまします。遠回りのように感じるかも知れませんが、新しい
治療を始める時は、一つずつ、が原則です。その上で“イイトコ取り”が
できれば、きっと良い結果が生まれるのはないでしょうか。
…って、これで友人は満足してくれるかな?(^ ^;)