保険で使える漢方薬は約140種類ありますが、その中に1つだけ
外用薬としてぬり薬があります。その名も紫雲膏(シウンコウ)。
一般薬局でも販売されており、効果効能は熱傷と痔核です。
ヤケドと痔にどういう関係があるのか不明ですが(^ ^;)、その名の
通り紫色をしており、結構独特のにおいがあります。上記の効能
以外にもアトピー性皮膚炎や肌荒れにも使用できます。
病院で使用する紫雲膏は “伸び” が悪いのでプラスチベースと混合して
塗りやすくして使用していましたが、服に色が移るとか臭いのせいで
あまり評判は芳しくなく…。
一応、配合される紫根という生薬に創傷治癒効能があるそうですが、
湿潤療法で十分創治癒を得られるようになってからは、使用機会が
激減してしまった可哀想な薬でもあります。(笑)
さらに追い打ちをかけるように、湿潤療法の産みの親である夏井先生の
サイトで、表皮剥離創への紫雲膏塗布実験が行われ、その結果紫雲膏
塗布部に痛みが出たようなんです。こうなるとますます使いづらくなる
わけで、ウチでも薬庫の棚で肩身が狭そうにしています。
過去に効いた症例もあったので、何が良くてどうすると悪いのか判然と
しませんが、なにか使い道を模索してやりたです。